マクラーレン・ホンダで厳しい時間を過ごし、2013年のF1スペインGP以降、勝ち星をあげていないフェルナンド・アロンソだが、それでもF1カーを運転することに興奮していると語る。フェルナンド・アロンソが、F1で最も競争的なドライバーのひとりであることは疑う余地のないことだが、勝利によって得られる興奮からはしばらく遠ざかっている。
「僕は競争心の強い人間だし、F1では競争が重要だ。でも、F1で競争のためにレースをしていない」とフェルナンド・アロンソはコメント。「それはサイクリングやテニスのような人生の他のエリアで得られている。スーパーマーケットで母親とレースをしたりね。F1でレースをしている理由は、他では得られない感覚をクルマが与えてくれるからだ。独特だ」「F1に近いものは他にはないので、この感覚がどのようなものかを説明するのは難しい。クルマに乗るたびに脳をリセットしなければならない。物事がとても速く起こるからね。数週間F1カーを運転していなかったら、そのパフォーマンスのレベルに驚かされる」「僕は競走を楽しむためにカートをしている。その感覚のためにF1で走っている。カートとF1のドライビングスタイルはかなり似ているけど、カートでは予想外のことは起こらない。脳が驚くことはない。カートがどうなるかは全て予測することができる」「F1ではそうはいかない。常に驚かされる。ブレーキをかけたとき、脳が追いつくのに0.2秒かかる。それはとても素晴らしい感覚なんだ。フェルナンド・アロンソは、激しい競争環境のなかで、F1ドライバーはわがままであることが必要だと語る。「無情でなければならない。他のドライバーに害を与えるわけではないけど、勝つためには自分自身に集中しなければならない。アドバンテージを得ることで相手を“傷つける”ことができれば、さらにいいね」