アルファロメオ・レーシングは、ヒンウィルに飾られている“封が開けられていないシャンパン”の秘話を公開した。2008年のBMWザウバー時代、ロバート・クビサはF1カナダGPでチームとして唯一となる優勝を達成。チームの拠点となるヒンウィルのファクトリーには他のシャンパンとは異なり封が開けられていないシャンパンが1本飾られている。
チームの新入社員は、初めてファクトリーを訪れた際、これはロバート・クビサが、勝利の興奮のあまりシャンパンファイトをするのを忘れたためだと教えられてきた。しかし、それから20年が経ち、アルファロメオ・レーシングはそのシャンパンボトルに秘められている秘話を公開した。「素晴らしいザウバーのストリーであり、F1の人間性を表したストーリーだ」とアルファロメオ・レーシングはF1カナダGPに向けたプレビューのなかで語った。「そのストーリーは新入写真がファクトリーでの初日に教えられるものだ。だが、それも真実ではない」「勝利の余波のなか、穏やかではあるが、勝利の戦利品の所有権についての争いがあった。ザウバーとBMWの両方が今まで味わったなかで最もスウィートなシャンパンの容器を記念品として持ちたいと思っていた」「我々は懇願したが、残念ながら“ボトル争い”に勝ったのはドイツの巨人だった。オリジナルのものは今日までミュンヘンミュージアムに誇らしげに飾られている。F1はレプリカを作成してスイスに贈ってくれた」「当日、我々はパートナーのためにこの貴重な思い出を破棄することを選んだ。寛大さとスタイルで我々はそうした。将来、もっと多くの素晴らしい思い出を築き上げていくためにね」「トロフィーは我々が持っている。それ以降、我々はそれを“彼らが匂いを嗅ぐことさえできないもの”と呼んでいる」