F1アブダビGPのプラクティス後、F1ドライバーたちは、2024年の自動レインライト導入に向け、新システムテストに参加する。FIA(国際自動車連盟)のスペシャリストたちがここ数週間にわたって行った作業を経て、FIAはコンディションが要求するときにリアの赤いレインライトを点灯させる新しいソフトウェアを開発した。
このアイデアは、FIAのレースコントロールが雨のためにトラックコンディションが正式に『Low Grip』になったと判断した時点で、ソフトウェアがレインライトを点灯させるというものだ。これまではドライバーが手動でレインライトを点灯させていたため、コンディションが悪化しても点灯しないことがあった。木曜日にF1レースディレクターのニールス・ヴィティヒが発表したイベントノートでは、金曜日のフリー走行セッション終了後に、ソフトウェア導入がうまくいったかどうかを確認するためのショートテストが実施されることが各チームに伝えられている。ヴィティヒは「全車がチェッカーフラッグを受けた後、ダブルイエローセクターとローグリップが作動する。約20秒後にローグリップが無効になる。さらに10秒後にVSCが作動する。約20秒後、VSCは無効になる」と説明した。FIAがソフトウェアの変更が問題なく機能したかどうかを判断するには、この短いテストで十分だろう。テストが成功すれば、この変更は来年から本格的に実施される可能性が高い。レインライトのテストは、ウエットコンディションでのドライバーの視界を改善しようとするFIAによる幅広い取り組みの一環として行われた。現行のグラウンドエフェクトカーから飛び散る水しぶきが問題となっており、F1首脳陣はその対策に検討してきた。FIAは今年初め、水しぶきを減らすことを目的としたホイールアーチのテストを行ったが、この最初のデザインは水しぶきを減らすのに十分な効果を発揮しなかった。今年初め、FIAのスポーツ担当副会長であるロバート・リードは「F1の新しい空力特性には課題があり、それを解決しようとしているところだ」と語った。「水しぶきを減らし、視界を広げるためにできることは何であれ、必ず取り組んでいく」「今のところ特別な解決策はない。しかし、F1で見たように、いくつかの解決策に向けた最初の学習ステップがあった」「批判があったのは知っているし、失敗だったとの記事を読んでいるが、どのような状況であっても、物事を試してみる必要がある。それが我々がやったことだ」