レッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅は、2026年F1第3戦日本GPの週末、鈴鹿サーキットには多くのファンが詰めかける中、メディアセッションで現在の立場について率直な思いを語った。今季はオラクル・レッドブル・レーシングおよびビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チームのリザーブとして活動。カート時代を含めても初めて“レースに出場しないシーズン”を過ごしているが、その選択は自らの意思によるものだという。
角田『F1に残るために選んだ道』「レースができないということではないです。レースをしようと思えば、このチームではないところでレースをする選択もできた。ある意味、レースをしないことを選んだ。それはF1に残るためです」「別にレースができないという感覚はない。レース人生を考えたうえで出した決断だし、後悔もしていない」「スクリーン越しに見ていると、運転できないフラストレーションはある。でも、そのおかげで自分がどれだけF1に思い入れがあるか知ることができた」レースから一歩引いた立場だからこそ、自身の原点と向き合う時間にもなっている。角田『今のF1は別のカテゴリーのよう』「チームメイトとの差がつきにくいかなと思った。今年のF1はエネルギーの部分がかなり大きいので、どれだけコーナーでエネルギーを回収できるかが大切」「コーナーで遅くても、それが直接タイムに響くわけではない。ストレートでその遅れを回収することのほうが重要になる」「2025年までとは違うクルマだから、エネルギー回生を考えなくちゃいけない。鈴鹿のセクター1も、今まではアクセルをパーシャルで使っていたけど、今年はストレートを考えると抜いた方がいい」「いままでと違うカテゴリーになったように感じている」エネルギーマネジメントが鍵を握る2026年のレギュレーションは、ドライビングそのものの概念を変えていると強調した。角田『リザーブの役割は自分次第』「リザーブドライバーといっても、みんな同じわけではない。僕はいまのところレースに金曜日から帯同して、そのなかでチームに助言とかもしている」「シミュレーターはやりたい時にできるし、やらされているわけではない。自分でやりたい日を決めてやらせてもらっている」「めちゃめちゃトレーニングはしている。フィジカル面では今のところベストシェイプだと思う」現場でのフィードバック、シミュレーター作業、そしてトレーニングと、役割は多岐にわたるが、そのすべてが将来の復帰に向けた準備につながっている。角田『チャンスが来ればすぐに乗れる』「TPC(旧型車テスト)はまだわからないが、ヨーロッパでF2やF3のマシンに乗る予定。ただレースではない」「ある程度調整はしている。乗るしかないし、イメージはできている」F1マシンでの実走機会は未定ながら、装備や準備は整っており、いつでもレース復帰に対応できる状態にある。角田『必ずまた戻ってくる』「今年、みなさんの前で走ることができないのはすごく残念」「来年、もしくは今年のどこかで戻って来られるように最大限頑張る」「今年は一観客として、皆さんと同じようにレースを楽しみたい」悔しさを抱えながらも、その選択に迷いはない。角田裕毅はF1の舞台に戻るため、静かに、しかし確実に準備を進めている。