角田裕毅は、FP3でのアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)とのピットレーンでの接触によってサイドポッドおよびフロア周辺にダメージを受けたことで、予選から旧仕様のフロアに交換してレッドブル・レーシングとのラストレースに臨まざるを得なくなった。このインシデントは、アントネッリのマシンがガレージからリリースされた際、角田裕毅のレッドブルの進路上に直接放たれ、両者のマシンに接触とダメージが生じたことで発生した。
映像、テレメトリー、チームラジオ、そして両チームからの声明を確認した後、スチュワードは、メルセデスがアンセーフリリースによりスポーティングレギュレーション第34.14(a)条に違反したと判断した。同チームには1万ユーロの罰金が科された。アントネッリは接触に巻き込まれたものの、スチュワードはドライバーに非はないと明確にし、彼はチームの指示に従っただけだと付け加えた。メルセデスの代表者は、直前の赤旗中断後すぐにセッションが再開されたため、「少し急いでいた」と認め、このことがリリース判断の誤りにつながったとした。しかし、角田裕毅にとっては痛手となった。シーズンを通して幾度となく言及されていたマックス・フェルスタッペンとのマシンスペックの違いだが、最後の最後で再び旧仕様のフロアを装着せざるを得なくなった。それでも予選で角田裕毅は、Q1を15番手、Q2を10番手とどちらもギリギリで突破。Q3ではチーム戦略の一環として先頭でコースインしフェルスタッペンのトウ支援役も担ったが、最終的にトラックリミット違反で有効なアタックをまとめられず計測タイムなしの10番手。それでも、役割を果たしつつ決勝に希望をつなぐ内容となった。
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