角田裕毅が、レッドブル・レーシングとレーシングブルズの2026年ドライバーラインナップ発表が目前に迫るなか、自身の将来について「知っているが言えない」と示唆する発言を残し、状況が一気に緊迫してきた。角田裕毅は現在、リアム・ローソンとともにレーシングブルズの最後の1席を争っていると見られ、レッドブルでの将来が不透明なままカタールGPを迎えることになった。
ホンダ離脱で保証が消滅…角田の立場が急激に弱まる角田裕毅は2021年のデビュー以来、アルファタウリ、レーシングブルズ、レッドブルの3チームでF1に参戦してきたが、そのポジションは常にホンダ支援と強く結びついていた。報道によると、ホンダは角田裕毅のF1シート確保のため毎年約1,000万ドルをレッドブルに支払っていたとされ、ローソンが今季2戦で降格した際にはその支払額が倍増したとも伝えられている。しかしホンダは2025年末でレッドブルとの提携を終了し、アストンマーティンF1へ供給先を変更する。これにより、角田裕毅に対する“財政的保証”が失われ、残留条件が一気に厳しくなったと見られている。ローソンが8ポイントリード、ハジャーは昇格確実…空席は1つだけ2026年のレッドブル陣営では、すでにマックス・フェルスタッペンのみが残留確定。レーシングブルズではアイザック・ハジャーの昇格が既定路線とされ、後任にはF2のアービッド・リンドブラッドが加入する見通しだ。こうなると、残る1席を争うのは角田裕毅とリアム・ローソンの2名のみ。ポイントではローソンが8点リードしており、状況は角田裕毅に厳しい。本来はメキシコGPで発表されるはずだったドライバー決定はカタールGP後に延期され、いよいよ最終判断の瞬間が近づいている。角田裕毅が意味深に「知っているが言えない」カタールGP前のメディア取材で、角田裕毅は自身の将来について次のように語った。「皆さんにお伝えできないことを知っています。でも、おそらく多くの人がすでに察していると思います」「皆さんと同じような理解の状況です。どうなるかは分かりません」「ただ、様子を見ましょう。」“知っているが言えない”というニュアンスに加え、「皆さんと同じ理解」という表現から、発言には明らかに悲観的なトーンが漂っていた。インディカー転向案も急浮上、ホンダとの関係が再び鍵にホンダはインディカーで5チームにエンジンを供給しており、デイル・コイン・レーシングではちょうどシートが1つ空いている。角田裕毅は「レッドブルのリザーブドライバーは受けない」と明確に述べており、F1に残れない場合はインディカー転向が有力だと見られている。一方でローソンは今季のアメリカGP後、2026年からレッドブルと組むフォードのプロモーション素材に起用されるなど、チーム内で存在感を強めている。フェルスタッペン支援が評価基準に?レッドブルはドライバー発表を延期した理由について、ヘルムート・マルコが「フェルスタッペンのタイトル争いを最優先するため」と説明している。角田裕毅は今週末の目標について、こう語った。「今はこのレースのことしか考えていません。まだ決定は下されておらず、自分次第の部分も残っています」「マックスをできる限りサポートします。それができれば、自分の将来にとっても良い方向に働くと思います」「まずはそこだけを目指して、シーズンがどう終わるか見てみたいと思います。」フェルスタッペンの逆転タイトルを支える働きが、残留評価に直結する可能性も示唆した格好だ。
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