クリスチャン・ホーナーは、角田裕毅のレッドブルF1での滑り出しが難しかったにもかかわらず、「実際には」マックス・フェルスタッペンに対してセルジオ・ペレスよりも「近い」と主張している。今季開幕から2戦を終えた段階で、25歳の角田裕毅は、レッドブルF1で精彩を欠いたリアム・ローソンに代わってチームに加わった。
当初はニュージーランド人のローソンが優先されたものの、角田裕毅はその後任としてパフォーマンスを改善したが、同時に苦戦も続いている。レッドブルF1加入後の8戦で獲得したポイントはわずか7ポイント。レーシングブルズ在籍時の2週末で3ポイントを挙げていたことを踏まえると、シーズンオフにセルジオ・ペレスを放出したことは誤りだったのではないかとの声が、ますます強まっている。現在、レッドブルF1はコンストラクターズランキング4位につけているが、獲得162ポイントのうち155ポイントがマックス・フェルスタッペンによるものであり、それを差し引けばランキング最下位に転落する計算になる。この事実は、2台のマシン間にある著しい成績の差を浮き彫りにしている。こうした状況が6度のコンストラクターズタイトルを誇るチームにとって恒常的な課題であるとの指摘に対して、ホーナーは、それはフェルスタッペンの「鋭い能力」が原因だと主張した。「ここ5年間でクルマの開発がどのように進められてきたかを見れば、チームは常に持ちうる情報を基にして、できる限り速いマシンを作ろうとしている」とホーナーはSky Sports F1に語った。「そして時に、速いクルマはドライビングが難しいクルマになることもある。マックスは、その難しいマシンから最大限を引き出す非常に鋭い能力を持っている」また、セルジオ・ペレスが「今にして思えばかなり良かった」と評価される一方で、リアム・ローソンと角田裕毅は「マックスからやや離れている」との見方について、ホーナーはそれを否定した。ホーナーは、角田裕毅がエミリア・ロマーニャGP予選で喫した大クラッシュが、RB21での成長において大きな痛手だったと強調した。「角田は最初のうちは、まずまず順調にチームに馴染み始めていたと思う」とホーナーは語った。「ただ、イモラでのクラッシュが彼の自信に影響を与えたことは間違いない」「ただし、我々が見るメトリクス(指標)では、実際には彼はマックスにより近づいている。そして、もう少し時間と自信が加われば、パフォーマンスも上がってくると期待している」
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