レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、2025年F1第10戦カナダGP決勝を終えて、マックス・フェルスタッペンの2位フィニッシュを「チームとしてできる限りの結果」と評価し、終盤に接触を起こしたマクラーレン勢や、健闘した角田裕毅についても言及した。フェルスタッペンはジョージ・ラッセル(メルセデス)との優勝争いに挑んだが、序盤からタイヤの摩耗に苦しみ、2ストップ戦略で追い上げを図る展開となった。ホーナーはこの日のレース内容を次のように振り返る。
「マックスは今日、スタートからフィニッシュまで競争力のある走りを見せてくれた。最終的にドライバーズ選手権にとっても良い結果となったし、マックスにとってはしっかりポイントを持ち帰る堅実な一日になった」「最後のスティントでは非常に良いパフォーマンスを見せていた。レース中、もっと攻めることができた場面もあったかもしれないが、あのスティントは本当に競争力があった。レース全体を通して、我々としてはポジティブな点が多く、しっかり自分たちの仕事に集中できていた」マクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリが終盤に接触してノリスがリタイアする波乱の展開についても、ホーナーは冷静に見守っていた。「マクラーレンは今日、最終的に厳しいレースになってしまったが、ああいった状況でも活かせるチャンスはある。結局のところ、レースでは自分たちのことに集中するしかない。2人のドライバーがハードに競り合っているなかで、10戦目にしてあのようなことが初めて起きたというのは、むしろうまくやってきたという証拠だと思う」「ただ、それがレースというもの。そういう日には、いかにチャンスをモノにできるかが重要になる。今回メルセデスは素晴らしい仕事をしたし、ラッセルの優勝も見事だった。こうして勢力図が変化しうることを示すレースになったと思う」また、18番グリッドからスタートし12位でフィニッシュした角田裕毅についても、ホーナーは称賛の言葉を惜しまなかった。「裕毅は今日、1ストップ戦略でしっかりした走りを見せてくれた。ポイントに届かなかったのは運がなかったが、レース自体は非常に良い内容だったと思う」今後に向けて、ホーナーはマシンの課題にも言及しつつ、前向きな姿勢を示した。「今週末はチームとして非常に良い仕事ができたし、持てる力をすべて引き出せた。次のレースに向けては、タイヤマネジメントとデグラデーションの改善に取り組む必要があるが、今回の内容には多くのポジティブがあった」レッドブルF1は次戦、フェルスタッペンの“ホーム”ともいえるレッドブル・リンクでのオーストリアGPに挑む。巻き返しを期す王者チームが、再び表彰台の頂点に立てるか注目される。