3月9〜12日に開催されるラリー・メキシコは、「007 スペクター」のオープニングシーンで、ドラマチックなヘリコプターチェイスでジェームズ・ボンドが登場したメキシコシティのメイン広場、ソカロにオープニングステージを変更する。2017年 WRC 第3戦のラリー・メキシコは、新世代のワールドラリーカーにとっての初めてのグラベルイベントとなる。
しかし、世界中のラリーファンは、ラリーの拠点となるレオンのグラベルステージではなく、まずはレオンの約400km南東のターマックステージに注目することになるだろう。木曜日の朝にレオン近郊でシェイクダウンを終えたマシンは、ラテンアメリカを代表するグローバル都市、メキシコシティに向けてトランスポーターで運ばれる。海外からの国家首脳陣を迎え、国民の祝典を開催することでも有名なメキシコシティのメイン広場の周りに1.71kmのオープニングステージが設けられ、現地時間19時半に始まるSS1でラリー・メキシコは開幕する。SS1が終わったあと、ラリーカーは再びトランスポーターがレオンへと運搬するが、ドライバーとチームは木曜日の夜、主催者が用意する2機のチャーター便でレオンに戻り、シエラ・デ・ロボスとシエラ・デ・グアナフアト山脈を舞台にして3日間に渡って行われるラリーは金曜日の朝10時から本格的なスタートを切る。ラリー・メキシコはこれまでグアナファトで行われる幻想的なセレモニアル・スタートに続き、ユネスコの世界遺産となっている銀鉱跡につくられた地下トンネルを舞台とするストリートステージで開幕してきたが、この有名なステージは今回はオープニングSSからは外れたものの、金曜日に設定されている。2017年のラリー・メキシコは、金曜日のマラソンステージとなる54.90kmのエルチョコラテのステージでの2回の走行を含め19SS/369.03kmで構成される。