F1は新型コロナウイルスがニュースをにぎわせているが、フェラーリとFIA(国際自動車連盟)との“秘密の和解”に反対するチームは決してその話題をうやむやにするつもりはない。今年初め、FIAはフェラーリと合意に達し、昨年のフェラーリのF1エンジン不正行為疑惑を終わらせたと発表。声明で“合意の詳細は当事者間で保持する”と付け加えた。
このFIAとフェラーリの“秘密の和解”はライバルチームを怒らせた。ウィリアムズ、メルセデス、マクラーレン、レーシングポイント、レッドブル、ルノー、およびアルファタウリは、内容の開示を求めることを要求する公開書簡をFIAに送付。だが、FIAは調査の結果、フェラーリ製PUの合法性に疑いはあったものの、“違反の明確な証拠を出せない”ことを理由に、2者の間で和解合意を結ぶことにしたと返答。この回答に7チームが納得するはずもなく、2通目の抗議文を送付して、法的措置を辞さない構えを示していた。彼らはフェラーリのF1エンジンの不正行為が事実であれば、コンストラクターズ選手権2位をはく奪して、賞金を再分配するべきだと主張している。7チームがFIAに設定した回答期限は期限は過ぎたが、その2日後、F1パドックでマクラーレンのスタッフn新型コロナウイルスの陽性反応が出たことで後、オーストラリアGPをキャンセルするかどうかを議論するさらに大きな危機に直面した。最終的にF1オーストラリアGPは中止となり、チームは機材を片付けて拠点に戻った。だが、ライバルチームはF1エンジン論争をうやむやにするつもりはない。ウィリアムズの副チーム代表クレア・ウィリアムズは「FIAは法律に基づいて結論に達したと主張するでしょう」とThe-Raceに語った。「FIAとのこの会話に関与している7つのチームは、透明性を望み、その和解が何であるかを知りたいだけです。それが私たちが求めていることです」クレア・ウィリアムズは、FIAがすべての詳細を掘り下げて公開するかどうかは不明だが、それはフェラーリ次第だと考えている。「成り行きを見守らなければなりません。その開示を承認するのはフェラーリ次第だと思います」