ウィリアムズの副チーム代表クレア・ウィリアムズは、2019年1回目のF1プレシーズンテストの2日間を新車の完成の遅れで失ったことっは“恥ずべきこと”だとし、対外的に悪い印象を与えてしまったと語る。9回のコンストラクターズタイトル、7回のドライバーズタイトルを獲得し、フェラーリに次いでF1史上2番目に成功を収めているウィリアムズだが、近年はその面影を失い、昨年はコンストラクターズ選手権最下位と低迷している。
昨年末でタイトルスポンサーを務めてきたマルティーニを失い、ストロール親子もレーシング・ポイントへと乗り換え、その資金援助も失った。ウィリアムズは、新車FW42の完成が遅れているとして先週末に予定していたシェイクダウンをキャンセル。今週スタートしたF1バルセロナテストの最初の2日間でもマシンをサーキットに届けることができなかった。新車FW42は、テスト3日目となった20日(水)の早朝にようやくカタロニア・サーキットに到着。午前中にエンジンの初始動を行い、昼休み後のセッションでルーキードライバーのジョージ・ラッセルが初走行を行った。ジョージ・ラッセルが1周のインスタレーションラップを終えてガレージに戻ったタイミングでクレア・ウィリアムズはメディア対応を行った。「私もこのような状況は予想していませんでした。誰もこんなことになるとは望んでなどいなかったのは明らかです」とクレア・ウィリアムズはコメント。 「失望という言葉だけでは言いらわせません。他の全員ができているのに、サーキットにレースカーさえ持ち込めないというのは恥ずべきことです。特に過去40年以上にわたってテストのためにレースカーを用意してきた我々ようなチームにとってはなおさらです」「謝ることしかできません。ファンのみなさん、そして、過去数日で全ての準備を整え、今日のこの時点までたどり着くために途方もなく大きなプレッシャーを受けたグローブのすべての従業員、そして、特に月曜日にクルマに乗って開幕に向けて可能な限り多くの時間を使って準備を整えうとしていたジョージとロバート(クビサ)に謝罪します。ですが、彼らはこのような時でも素晴らしい対応を見せてくれました。大きな理解を示し、非常にサポーティブでした」 新車の完成が遅れた理由についてクレア・ウィリアムズは多くを語らなかったが、まずはグローブで徹底的に調査していくと述べた。だが、新たなシーズンに向けてチーム内に不安のムードはないとクレア・ウィリアムズは語る。「我々はウィリアムズの文化について多くのことを語ってきました。素晴らしいスピリットを持った素晴らしいチームであり、それだけでも幸運なことです」とクレア・ウィリアムズはコメント。「昨年1年間でレースチームから抜けたのは一人だけでした。不調であってもわずか一人しか抜けなかったことは、ウィリアムズ内のスピリットを物語っています。今後、我々は物事が正しく進んでいることを労働力に対して証明していかなければなりません」「彼らにはいつもそういう話をしています。我々が何をやっていて、どのように変えているのかをチームに知ってもらうために多くの時間を割いて話をしています。彼らはその方向性に同意し、一緒に歩むことを選んでくれています」20日の夕方に予定されていた新車の製造を主導したウィリアムズの技術責任者であり、チームの株主で取締役でもあるパディ・ロウのメディアセッションはチームによりキャンセルされた。パディ・ロウのパフォーマンスに満足しているかと質問されたクレア・ウィリアムズは「彼の立場について様々な臆測を目にしてます。今の私はチームのことに集中していますし、チームはクルマを正しい状態にすることに集中すべきでしょう」とコメント。「様々なことが絡んだ結果だと思っています。それについて詳しく話したくはありません。我々のなかで分析を行っていくだけです。今はクルマがここにあることが最も重要です」「何が悪かったのかは、今後少し時間を使って調べれば良いことです。根源ではないですが、遅れが生じた主な原因はわかっています。しかし、それについてここで議論するつもりはありませんし、個人的な事情をさらけ出すつもりもありません。それは適切な行動ではないと思います。これからファクトリーで徹底的に分析を行い、二度とこのようなことがないようにしていきます」
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