フェラーリのF1ドライバーであるセバスチャン・ベッテルは、F1の“パワーユニット”時代が終わってほしいと考えていると認める。F1は、2013年末に2.4リッター 自然吸気V8エンジンから現在も使用されている1.6リッター V6ターボエンジンとエネルギー回生システムを組み合わせた方式の“パワーユニット”へと移行した。
2025年に次世代のF1エンジンが導入される予定だが、カーボンニュートラルの推進とともに、革新的なバイオ燃料もしくは合成燃料を動力とする2ストロールエンジンに移行する可能性が報じられている。しかし、自称“レース純粋主義者”のセバスチャン・ベッテルは、自分がF1の運営責任者だったら、ハイブリッドエンジンは廃止するだろうと語る。「最初にやるのはシリンダー数を倍にすることかな」とセバスチャン・ベッテルは Kolner Express にコメント。「バッテリーも廃止するだろう。クルマをスタートさせること以外に必要だとは思わない」だが、セバスチャン・ベッテルの考えは時代のトレンドに反しているのは間違いない。元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーが率いるDTM(ドイツツーリングカー選手権)は、将来的に1000馬力を発生させるフル電動のツーリングカーの導入を思い描いている。「DTMのような、ハイパフォーマンスのドライビングマシンであれば、ホイール・トゥ・ホイールの戦いで観客を魅了することができるだろう」とゲルハルト・ベルガーは語る。また、2016年のF1ワールドチャンピオンであるニコ・ロズベルグもモータースポーツの電動化に前向きだ。「仮に合成燃料を使ったとしても、ハイブリッドエンジンの方が自然吸気エンジンよりも効率はいい」とニコ・ロズベルグはコメント。「新たなバッテリー技術によって電気出力はさらに地球に優しいものになるだろう。2018年にすでに言ったけど、F1は最終的にはフォーミュラEに統合されることになると思う」
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