フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、2018年のF1世界選手権の21戦すべてで異なるヘルメットデザインを使用した。技術的にドライバーは、シーズン全体で同じベースデザインのヘルメットを使用することがルールやレギュレーションで定められている。ただし、ドライバーのホームレース(もしくはチームのホームレース)やモナコGPなど、特別な1イベントで1回限りの例外が認められている。
しかし、セバスチャン・ベッテルは許容限度がどれくらいかをわかっているようだ。基本的に白をベースにドイツ国旗の赤・黄・黒のデザインをそのままに、各レースでヘルメットをユニークなものにするために小さな微調整が加えられている。フェラーリは、2018年のヘルメットをまとめた画像を公開。全体的なイメージを保ちつつも、実際には様々なデザインが採用されていることがわかる。おそらく最も目立った変更は星とストライプが入れられたアメリカGPのものだが、それ以外は“違いを見つける”のを楽しむことができるレベル。変更がほんのわずかで簡単に見つけられないものも中にはある。最終戦アブダビGPで使用したヘルメットは、すでにセバスチャン・ベッテルの手元を離れている。セバスチャン・ベッテルは、サッカー選手がユニフォームを交換するようにルイス・ハミルトンとヘルメットを交換した。自分のヘルメットを滅多に手放すことはないと語るルイス・ハミルトンだが、最大のライバルからの申し出を心よく受け入れたと語る。「彼から『ヘルメットを交換しないか?』とメッセージが送られてきたんだ。サッカー選手はこの種のことをいつもやっているけど、ヘルメットはサッカーのジャージよりもずっと交換だし、放り投げられるようなものではない。僕たちにとって非常に貴重なことなんだ」とルイス・ハミルトンは語る。「個人的に僕はどのヘルメットも手放さない。1つはミハエル(シューマッハ)と交換した。ヘルメットを交換したドライバーは他にも1~2名はいたかもしれないけど、僕はそのことを軽く考えてはいない」「本当にとても特権的な瞬間だった。僕は多くのことを達成した4回のワールドチャンピンの隣に立っているんだからね。彼は素晴らしい男だし、信じられないほどのドライバーだ。ヘルメット交換はリスペクトの究極のサインだ」1回限りとされているヘルメットのデザイン変更だが、ベッテルのような“小さな変更”は認められているためほぼ形骸化しており、実際にはベッテル以外のドライバーもシーズン中に複数回にわたってヘルメットのデザイン構成を変更している。
全文を読む