フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、ワールドチャンピオンを獲得するためには自分自身とフェラーリの両方が改善する必要があると認める。今シーズン序盤、フェラーリはF1グリッドの“最速のクルマ”だと評され、10年以上遠ざかっているタイトルをメルセデスから奪い返す可能性が期待されていた。
しかし、シーズン中盤から急激に失速。特にその転機となったのが、F1ドイツGPだ。セバスチャン・ベッテルは、レースをリードしながらも終盤に単独クラッシュを喫して自滅。それ以降、先週末のF1アメリカGPで他車と接触して早々に順位を落とすなどのミスが目立ち、ドイツGP以降ではベルギーGPの1度だけしか勝利を手にしていない。少なく見積もってもセバスチャン・ベッテルが失ったポイントは80ポイントだと考えられており、現在、ルイス・ハルトンがリードしている70ポイントを上回っている。次戦F1メキシコGPでルイス・ハミルトンは5位以内に入ればタイトルを確定させるところまできており、セバスチャン・ベッテルが残りのレースで逆転タイトルを獲得する可能性はほぼ奇跡に近い。セバスチャン・ベッテルは、ミスをして、ポイントを失い始めたことで負のスパイラルにはまっていたと語る。「窮地に追い込まれるとうまくいくはずがない。そういうインシデントが多すぎた。僕は運も不運も信じないけど、明らかに、僕たちにとっていい方向に進まなかったことがある」フェラーリは前戦F1アメリカGPでパフォーマンスを取り戻したが、セバスチャン・ベッテルはそれは遅すぎたと認める。「僕たちはクルマのバージョンをかなり前のものに戻したし、それがうまく機能したように思える。突然、再び運転しやすくなっていた」とセバスチャン・ベッテルはコメント。「でも、重要なパーツで一歩後退してしまうのは決して良いことではない」セバスチャン・ベッテルは、ミスの責任を負うつもりだが、チャンピオンシップ争いにおいて重要な場面でフェラーリにもペースがなかったと主張する。「根本的な問題などではないと思う。結局、実際よりもかなり悪かったということだ。自分が犯したミスを認めることには何の問題はない。その上で、僕たちに起きた様々なことも助けにはならなかった。シーズンの重要な場面で重大なことが起きたりもしたし、スピードがあまりなかったこともある。他にもいろいろなことがあったし、それも役に立たなかったと言えるかもしれない」「全体として、僕たちにはポテンシャルはあるけど、まだ成長して学ばなければならない。だから、冬の間にやるべきことはたくさんあるし、僕自身を含めて、全員が見直す必要があると思っている」
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