マックス・フェルスタッペンの去就を巡る憶測が再びF1パドックを賑わせている。メルセデス移籍説が続くなか、先週オーストリア・ザルツブルクでレッドブル首脳陣との会談が行われたことが明らかとなり、その内容に注目が集まった。しかし、マックス・フェルスタッペンは会談の詳細について語ることを拒否。さらに周辺関係者も契約交渉説を否定しており、今回の会談はシーズン前半戦の総括が主な目的だったとみられている。
フェルスタッペン「知る必要があれば私から話す」バルセロナ・カタルーニャGPの週末を前に、フェルスタッペンはレッドブルGmbHの幹部らと会談するためオーストリアを訪問した。会談にはレッドブルのF1活動を統括するオリバー・ミンツラフCEOのほか、共同オーナーのチャレルム・ユウウィッタヤ、後継者のマーク・マテシッツ、そしてマネージャーのレイモンド・フェルミューレンも同席していたと報じられている。会談の内容について質問されたフェルスタッペンは詳細を明かさなかった。「それは誰にも関係ないことだ」「もともと予定されていた会談だ。モナコの後に突然決まったわけではない」さらに、プライベートジェットの移動履歴から自身の行動が追跡されていることについても冷静な姿勢を示した。「もちろん飛行機は追跡できる。別に問題はない」「みんなが僕の居場所を知ることはできるし、質問することもできる。でも答えるかどうかは僕が決める」「何か伝えるべきことがあれば、私から知らせる」契約交渉説を側近記者が否定会談が注目を集めた背景には、フェルスタッペンとメルセデスを結び付ける移籍説がある。特にフェルスタッペンのプライベートジェットがメルセデス本拠地に近いイギリスを経由した後にオーストリアへ向かったことで憶測はさらに加熱した。しかし、フェルスタッペン陣営に近い『De Telegraaf』のエリック・ファン・ハーレン記者は、今回の会談が契約や移籍に関するものではなかったと報じている。「誤解を解いておくと、フェルスタッペンは先週の会談でそのような話はしていない」関係者によれば、この会談は以前から予定されていたもので、各関係者の日程調整を経て実現したという。また会談の主なテーマは2026年シーズン前半戦のレビューだったとされている。苦戦するレッドブルが憶測を加速もっとも、今回の憶測が完全に消えない理由もある。レッドブルは2026年シーズンに苦戦しており、フォードとの共同開発による新パワーユニットは有力視されながらも、マシン全体の競争力不足が続いている。バルセロナでフェルスタッペン自身もRB22の現状を厳しく評価した。「高速コーナーでも低速コーナーでもタイムを失っている。つまり、ほぼすべての場所でだ」「一日中グリップがなく、クルマのフィーリングもバランスも良くなかった」「上位争いができるとは思わない」「これが今の僕たちの立ち位置だ」現在の成績不振が続く限り、フェルスタッペンの将来を巡る憶測が消えることはなさそうだ。ヴォルフはメルセデス移籍説を改めて否定一方で、移籍先候補として名前が挙がるメルセデスのトト・ヴォルフ代表は、フェルスタッペン獲得説を改めて否定している。ジョージ・ラッセルの成績不振や、アンドレア・キミ・アントネッリの5連勝によって憶測が再燃するなか、ヴォルフは現在のドライバーラインアップに満足していると強調した。「今の2人以上にチームにいてほしいドライバーはいない」また、アントネッリとラッセルの実力差についても否定した。「2人はペースもレース結果も非常に近いレベルにある」「互いに刺激し合っているし、それは良いことだ」「キミはF1に求められるものを理解し、自分の才能を結果へ結び付けられるようになった。私たちは非常に感銘を受けている」レッドブルとの重要会談が行われたにもかかわらず、フェルスタッペン本人もメルセデス側も移籍の可能性を示唆する発言はしていない。少なくとも現時点では、ザルツブルクでの会談は契約交渉ではなく、苦戦する2026年シーズンを立て直すための戦略会議だった可能性が高そうだ。