マックス・フェルスタッペンは、アストンマーティンF1でエイドリアン・ニューウェイと再会する可能性を否定していない。デザインの第一人者であるニューウェイは、フェルスタッペンの3度のドライバーズタイトルをもたらしたレッドブルのマシンを支えていたが、今年初めに退団が決定し、現在はアストンと契約を結んでいる。
来年からはテクニカル・マネージング・パートナーを務め、年間3000万ポンド(約40億円)とも言われる契約を結ぶ。フェルスタッペンは、ニューウェイの退任が決まった当初は明らかにニューウェイを惜しんでいたが、次の行き先が明らかになった今、ニューウェイがデザインしたマシンを再びドライブする日が来ることを尋ねられた。アストンマーティンの代表マイク・クラックが、チームにフェルスタッペンが加入する可能性はあると発言したと伝えられた彼は「現時点では、他の心配事があり、それに十分注意を払って取り組んでいる」と語った。「それは将来のことで、今は考えていない」「エイドリアンと僕はとてもよく理解し合っている。ニュースが出た後にも、もちろんそうなることはわかっていたけど、彼にメッセージを送った。だから僕は彼のためにうれしく思っている」「もちろん、新しいチャレンジだ。でも、ある時点で、こうしたことを覆すことはできない。だから、新たな挑戦を求める人たちにワクワクする」「ローレンス(・ストロール)がアストンマーティンで成功するために全力を尽くしていることももちろん知っている」ニューウェイが率いるチームと仕事をするという魅力は、過去30年間、F1界を代表するドライバーたちを惹きつけるのに十分なものだった。フェルスタッペンは、新レギュレーションでニューウェイからの最初の指示がテストされる2026年以降もそうなる可能性があると信じている。「ああ、わからないよ。僕は彼と一緒に仕事をしたことがあるから、彼が人間としてどうなのか、そして何ができるのかを知っている。誰もがエイドリアンと一緒に働きたいと思うだろうね。だから、ポテンシャル的にはイエスだよ」とフェルスタッペンは付け加えた。ニューウェイの発表は、今週末のアゼルバイジャンGPに向けてドライバーたちがバクーに到着した際に議論されたテーマのひとつにすぎず、マクラーレンがチームオーダーを導入したことも話題となった。しかし、フェルスタッペンはニューウェイの新たな役割についての見解を述べたほかは、不振にあえぐタイトル争いを再び軌道に乗せるべく、雑音をかき消すようにはっきりと語った。前回のイタリアGPで6位フィニッシュと苦戦したフェルスタッペンは、レッドブルのパフォーマンス不足を再び嘆き、最近のレッドブルはドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの両方を守ることが 「非現実的 」な野望になっていると主張した。今、彼はバクーにおり、3度のチャンピオンに輝いたフェルスタッペンのパドックでの近況を聞こうとするジャーナリストたちからの多くの質問を一蹴した。ノリスとマクラーレンからポイントを奪うためにメルセデスと フェラーリが台頭してきているが、タイトル争いの助けになるのか、といった番号の質問に対して、彼は「他の心配事」と「自分自身をもっと良くしなければならない」ことを挙げた。フェルスタッペンとの62ポイント差を縮めたいマクラーレンがパパイヤルールを変更してノリスを支援することについてどう思うかとの質問には、「自分自身の問題」を嘆いた。「まだやるべきことはたくさんあるけれど、基本的にモンツァはマシンのことをもっと知るためにポジティブなものだと思う」とフェルスタッペンは語り、レッドブルを悩ませている最近の問題について口を開いた。「今はただ、マシンをより良くし、自分たちの弱点を理解するのに時間がかかるだけだ。今はその解決策を見つけることだ。問題を理解してから1週間や2週間で解決できるものではないとも指摘した。「でも、これからは前だけを見て、モンツァのときとは違って、もっといい走りができるように頑張りたいね」