レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、F1アメリカGPでフェラーリが突然苦戦を強いられたことを驚いてはいないようだ。フェラーリは、夏休み後に大きな飛躍を遂げ、前戦F1メキシコGPまで6戦連続でポールポジションを獲得し、そのうち3勝を挙げていた。フェラーリの強さはエンジンパワーとストレートスピードによるものが大きく、特にエンジンに関してはレギュレーションの成熟度を考えれば、どのように達成されたかについて疑惑の目が向けられていた。
そんな中、レッドブル・ホンダは、潜在的な燃料流量システムのソリーションの合法性についてFIA(国際自動車連盟)に合法化を求める質問を送っており、F1アメリカGP前にそのシステムが違法であるとして技術指令が全チームに通達された。特にそれはフェラーリを狙ってのものだとされている。F1アメリカGPでは、セバスチャン・ベッテルはリタイアしたものの、オープニングラップでマクラーレンとルノーに抜かれており、4位でフィニッシュしたシャルル・ルクレールは、ウィナーのバルテリ・ボッタスから50秒差という結果だった。フェラーリがスタートで戦うことができなかったことを奇妙に思うかと質問されたマックス・フェルスタッペンは「奇妙ではないかも」とコメント。「なぜだと思う? 自分自身で答えを見つけてみてよ」セバスチャン・ベッテルはオープニングラップでグリップ不足を訴えていたが、マックス・フェルタッペンは「うん、僕も同じだったけどね」と語った。F1アメリカGPの3位によって、マックス・フェルスタッペンはドライバーズ選手権でランキング3位のシャルル・ルクレールから14ポイント差の4位に浮上。残り2戦で逆転の望みを残している。ある記者は、‟フェラーリはもう以前と同じではないかもしれない”のでランキング3位を狙えるのではないかと質問されたマックス・フェルスタッペンは「パワーのことを言いたいの? それともグリップ? 僕には何のことを言っているのかわからないよ!」とコメント。「僕たちは常に努力している。もちろん、僕にとっては重要なのは1位だけだ。でも、もちろん、5位よりも3位で終えた方がいいけどね」フェラーリは、自身のF1エンジンの合法性に自信を持っており、“抗議するならどうぞ”との姿勢を見せていたが、正式なアクションはとられていない。ただ、F1アメリカGPに関して言えば、シャルル・ルクレールは最終プラクティスでエンジンが故障し、フェラーリは正式にアナウンスしていないものの、最新スペックではなく、旧スペック(スペック2)を搭載していた。関連:・フェラーリ、FIAの技術指令によってF1エンジンの優位性を失う?・レッドブル・ホンダ、フェラーリの燃料流量に関する合法性の明確化を要求