笹原右京が、フォーミュラ・ルノー2.0 NEC開幕大会のレース週末を振り返った。2014年シーズンのフォーミュラ・ルノー2.0NEC(FR2.0NEC)開幕大会は、4月11〜13日にF1イタリアGPの開催地でもあるモンツァで実施され、ユーロ・ノヴァ所属の笹原右京はレース1で、フォーミュラカー・レース転向後では初めてとなる2位表彰台を獲得した。
本大会には、フォーミュラ・ルノー2.0でも上位シリーズに相当するフォーミュラ・ルノー2.0ユーロカップのドライバーが大勢参戦し、参加台数は最終的に32台にも上った。4月11日(金)の予選前に実施された練習走行(45分間×2回)では、1回目が3番手で2回目が8番手だったが、これはライバルの多くが新品タイヤを履いてタイムを出しに行った一方で、笹原は程度の良い中古タイヤで臨んだためだった。同日に行われた予選1回目(20分間)、満を持して新品タイヤを履いた笹原右京は、1分50秒335を記録してポールポジション獲得なるかと思われたが、残り1分の時点で逆転されて惜しくも2番手だった。5分のインターバルを挟んでの予選2回目(20分間)、再び新品タイヤを履いた笹原右京は予選1回目のタイムを上回る1分49秒783をまずは記録。さらなるタイム短縮を狙ったものの不運にも渋滞に阻まれて4番手だった。4月12日(土)のレース1決勝(25分間+1周)、2番グリッドの笹原右京はスタート直後の第1コーナーで3番手へ順位を落とした。しかし、激しい戦いの末にすぐさま2番手を奪還し、さらには先行する首位のドライバーを追い詰めた。一騎討ちとなったレースで笹原右京は0.822秒の僅差で優勝を逃したが、シーズン開幕早々に2位表彰台と素晴らしい成績を残した。4月13日(日)のレース2決勝(25分間+1周)、4番グリッドの笹原は第1コーナーで5番手へ順位を落とした。しかし、すぐさま反撃態勢に移った笹原右京はコース終盤の直線で先行車両に並び、続くコーナーで頭ひとつ抜け出て4番手を奪還。ところがその直後、抜き返したドライバーに追突されてスピン。クルマに大きなダメージを負った笹原右京は、残念ながら戦列に復帰が叶わずリタイアに終わった。なお、フォーミュラ・ルノー2.0NECの第2大会は5月23〜25日に、F1イギリスGPの開催地でもあるイギリス・シルバーストンで実施される。笹原右京「1回目の練習走行は中古タイヤを履いて、ブレーキングポイントやマシンの確認を行いました。タイムは3番手でしたが、トップとの差は小さかったので問題ありませんでした。2回目の練習走行は引き続き1回目の練習走行で履いた中古タイヤを使い、グリップが良くなる予選に向けてアンダーステアを消す方向にクルマを調整しました。タイムは8番手でしたが、ライバルたちは新品タイヤを早くも投入していたので、予選に向けてはまったく不安を感じませんでした。予選1回目は渋滞を避けながらで最高のタイミングではありませんでしたが、タイムアタックが決まってポールポジションが取れそうでした。しかし、最後の最後に逆転されてしまい残念でした。クルマはブレーキング時にリアが不安定になる症状が出ていたので、それをインターバルの間に調整しました。予選2回目に向けてマシンはさらに良くなりましたが、再び渋滞に悩まされて思うようなタイミングでタイムアタックができず、自分のパフォーマンスを100%発揮できませんでした。決勝のレース1では、フォーミュラカー・レース転向後では初めて表彰台に立ちました。嬉しさの一方で、もう少しで優勝に手が届いたと思うと悔しさも感じました。決勝のレース2は、1周することもなくあっけなく終わってしまいました。ストレートエンドでは完全に前に出ていたのですが、コーナーの途中で僕のクルマの左リアにぶつかってきました。衝撃はさほど大きくなかったので、スピンしながらも早くコースへ復帰しようと試みました。しかし、クルマの左リアサスペンションが大きく壊れていて、残念ながらリタイアを決断するしかありませんでした。この大会にはユーロカップのドライバーも多く参戦していましたが、その激戦の中でも予選では2回ともトップクラスのラップタイムを残せました。決勝はレース2こそリタイアでしたが、レース1ではしっかりと表彰台に立てました。もし今季、僕が上位シリーズのユーロカップに参戦していても十分に戦えるという自信が持てました。その一方で、だからこそ僕が主戦場とするNECでは必ずチャンピオンを取らなくてはいけないという良いプレッシャーも感じ、気を引き締めました。今季もご声援とご支援をよろしくお願い致します!」
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