ヤルノ・トゥルーリが、F1イギリスGPを振り返った。シルバーストンの週末に関して、ポジティブだったことはどんなことでしょう?予選でのパフォーマンスは、間違いなくとても励みになったよ。トルコでの力強い走りを引き続き発揮できたからね。予選の3セッションでいずれもトップ4に入れたし、いつもレースの週末の最速タイムが記録される予選第2セッションでは、最速タイムから10分の1秒遅れただけだった。クルマの感触はとても良好で、あと少しで3番グリッドを獲得できそうだったけど、4番手でも十分満足だった。だから、これに関し...
レースにはどんなことを期待していましたか?4番グリッドからスタートするわけだから、表彰台を争うチャンスがあると思っていたし、当然、ポイント圏内の上位でフィニッシュできると期待していた。搭載していた燃料量も、かなり上位を狙えそうな量だったからね。でも、そうした予想の全てがスタードで変わってしまい、その後は最善を尽くしても僕たちが達成できるのは7位となってしまった。スタートでは何が起こったのでしょう?スタートシステムに問題があって、クルマが通常ほど素早くグリッドから発進しなかったんだ。それですぐに2台が僕を抜いていった。1コーナーの進入では懸命にバトルしたし、僕の後ろの数台にはもっとスタート時の勢いがあった。でも、それらをなんとか抑えて7番手を確保した。シルバーストンの1コーナーは、いつもちょっと慌ただしい状況になるけど、僕は懸命に踏ん張ったんだ。レース中のクルマの感触は如何でしたか?予選の時と同じ感触は得られなかった。クルマはやや滑り気味だったが、これは土曜日に選択したセットアップの影響だったと思う。予選ではそのセットアップが見事に決まったものの、レース当日の天候は予想よりもやや気温が下がった。そのため、僕はちょっとした問題を抱えてしまい、なかなかタイヤを適切に機能させることができなかったんだ。可能な限りプッシュしたものの、どうしてもトップ6には届かなかった。今回のレースは、シルバーストンで開催される最後のイギリスGPだったかもしれません。これについてはどう思いますか?期待していたような結果にはならなかったけど、少なくとも、僕たちは再びポイントを獲得することができた。正直に言えば、僕は今まで一度もシルバーストンで幸運に恵まれたことがないし、2004年にはキャリア中最悪のアクシデントに見舞われている。シルバーストンでの自分の最高のパフォーマンスと言えるのは、雨の中、14番手からスタートしながら7位でフィニッシュした昨年のレースだったと思う。今年のレースも結果はそれと同じだったけど、去年ほどハッピーな気持ちにはならなかったよ。シルバーストンではクルマに何かアップデートがあったのでしょうか? ニュルブルクリンクでは更に何かアップデートがありますか?イギリスGPでは幾つか細かいパーツのアップデートを行い、それが僕たちに更なるパフォーマンスをもたらしてくれた。ただし、ライバルも僕たちと同じように常に開発を継続しているから、彼らとの差を縮めるのは容易ではないんだ。僕たちにその差を縮めるための潜在能力が備わっているのは間違いないし、チームの全員が本当にハードに仕事を続けている。今年のほとんどのレースと同じく、僕たちは当然ニュルブルクリンクにも幾つか新パーツを持ち込むはずだし、それらが更なるパフォーマンスの向上をもたらしてくれると期待しているよ。あなたとチームにとって、ドイツGPにはどんな意味があるのでしょう?僕はイタリア人なので、自分にとっての母国GPがモンツァであることに変わりはないが、トヨタチームの一員として、僕には幾つか“第2の母国レース”があり、ドイツGPもその一つだ。ニュルブルクリンクは僕たちのファクトリーにとても近いから、ティモを含め、チームの多くのスタッフにとって特別なレースになるし、僕たちとしては、次戦は絶対に良いレースにしたいと思っている。グランドスタンドに陣取る僕たちのファンやファクトリーのみんなを見るのは嬉しいものだし、彼らのお陰で、僕たちはシルバーストン以上の結果を残そうとますます気合いが入るんだ。ニュルブルクリンクには何か良い思い出がありますか?ニュルブルクリンクには幾つか素晴らしい思い出があるが、特に1999年には、F1で初めて表彰台に立っている。あの時は雨のレースで、路面状況はかなり厳しかった。僕のクルマの競争力は最高レベルではなかったけど、限界までプッシュし、そして2位になったんだ。実際のところ、どんなときでもニュルブルクリンクの天候は予想が難しい。コースが丘の上にあり、周囲が森で囲まれているからね。あのコースでの僕のベストレースは雨中の戦いだったけれど、今年のレースは最初から最後まで晴れてくれることを願っている。天気の予想は難しいけどね。