トヨタは、チームのテストドライバーであるエサペッカ・ラッピとコ・ドライバー、ヤンネ・フェルムが5月19日(金)から開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・ド・ポルトガルに参戦することを発表した。 エサペッカ・ラッピは、3台目のヤリスWRCのドライバーとして、ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC10号車)、ユホ・ハンニネン(ヤリスWRC11号車)と共にチームに加わり、開発ニーズに応じて、今シーズン中にいくつかの欧州イベントに参戦する。
ヤリスWRCは初戦モンテカルロでのデビュー以来、想定以上の成績をおさめており、第2戦スウェーデンでは、ラトバラが総合優勝を勝ち取ることができた。しかし、TOYOTA GAZOO Racing WRTは、復帰初年度である2017年を学びの年と捉えており、3台目の投入により、ヤリスWRCの開発を更に加速させることができると確信している。 エサペッカ・ラッピは、昨年のWRC 2でシリーズ優勝を果たし、ラリー界で有望視されている若手ドライバーの一人である。また、彼は2017年シーズン前からチームにテストドライバーとして加入しており、ヤリスWRCを良く知っている。チームは、今回の参戦で26歳のラッピが今後に向けた多くの学びを得ることを期待している。トミ・マキネン(チーム代表) エサペッカは、とても若くハングリー精神旺盛なドライバーです。今回のヤリスWRCでの初めてのラリー参戦に向けて、十分なテスト走行をすることができたとは言えませんが、彼なら全力を尽くしてやってくれるでしょう。彼の目標は、チームの目標と同じく、ラリーを完走し、出来る限り多くのデータを集めることです。我々はヤリスWRCの開発を更に進める必要があり、エサペッカはその重要な役割を担うことになります。もちろん、通常のテスト走行から得られるものも多くありますが、実戦で強い競争相手と競うことにより、さらに多くのことを得ることができます。そのため、我々はエサペッカとヤンネを今年のシリーズ中に数回出場させることを決めました。若いドライバーにチャンスを与えることも重要です。 エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRCテストドライバー) 私は今までこの日のために頑張ってきました。WRカーで参戦できる素晴らしいチャンスを得て、とてもうれしく思います。2014年のラリー・フィンランドで、初めてトミと豊田総代表に会う機会があり、挨拶を交わしましたが、まさか彼らのチームの一員として走ることができるとは思ってもいませんでした。ヤリスWRCでのテスト走行は、それほど多くはできていないので、R5車両よりはるかに高性能で速いWRカーに適応するため、これから経験を積んでいく必要があります。一緒に走るヤンネにとっても、このWRカーに慣れるためにしなくてはならないことが山のようにあります。例えばペースノートは、今までとは比べ物にならないほど速く読み上げる必要があります。二人で着実に課題に立ち向かい、トラブルなく、ラリーを完走することが私の目標です。そのように一つずつ経験を積み上げ、完走を重ねられれば、いつかポイントを獲得することができると信じています。