TOYOTA GAZOO Racingは2017年のFIA世界耐久選手権(WEC)における新たなドライバーラインナップと一部のレースにおける3台体制出場について発表した。TOYOTA GAZOO Racingは2017年、WECの一層の盛り上がりを支えると共に最重点とするル・マン24時間レース優勝を目指して、第2戦スパ6時間と第3戦ル・マン24時間レースを2017年仕様TS050 HYBRIDの3台体制で臨む。
ドライバーラインナップについては、2014年の世界チャンピオンであるセバスチャン・ブエミとアンソニー・デビッドソンに、ル・マン24時間でポールポジションを獲得した唯一の日本人ドライバーである中嶋一貴を加えた3人の組み合わせによって2017仕様のTS050 HYBRIDでフルシーズンを戦う。 フルシーズンエントリー2台目には、WECでの優勝経験のある小林可夢偉とマイク・コンウェイの2名に、新たにホセ・マリア・ロペスが加わる。33歳のロペスはGP2シリーズで優勝を飾る活躍の後、昨年まで3年連続で世界ツーリングカー選手権(WTCC)のチャンピオンを獲得した実力と実績のあるドライバーである。 2012年のWEC参戦当初からトヨタチームの中で重要な役割を果たしてきたステファン・サラザンは、その経験を活かし、第2戦スパと第3戦ル・マンに出走予定の3台目のドライバーとして登録される。残る2名のドライバーについては、現在検討中であり、近々に発表される予定。 なお、現地時間2月2日にシリーズ主催者よりシーズンエントリーについて発表があり、TOYOTA GAZOO Racingは小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのTS050 HYBRIDが#7のゼッケンをつけて1年間戦うこととなった。この7というのは2012年、デビューシーズンでTS030 HYBRIDが記念すべき初勝利を挙げたときのゼッケン番号でもある。 中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンドニー・デビッドソンの車両のゼッケンは#8号車となる。ブエミとデビッドソンにとってこの数字は、2014年にTS040 HYBRIDで世界チャンピオンに輝いたときの車番である。 ステファン・サラザンが第1ドライバーとなる3台目のTS050 HYBRIDは#9号車となる。 TOYOTA GAZOO Racingは、3月31日にイタリア・モンツァで開催されるWECの公式テストにおいて、更なる性能向上を果たした2017年仕様TS050 HYBRID並びに今季のチーム体制を発表する。 佐藤俊男 (TOYOTA GAZOO Racing代表)TOYOTA GAZOO Racingの耐久レース参戦の歴史の中でもエキサイティングな瞬間を迎えようとしています。3台体制でスパ6時間とル・マン24時間レースに参戦するのは、我々にとって新たな挑戦になります。周到な準備を整え、優勝に向かって全力を尽くします。また、新たにチームに加わるホセ・マリア・ロペス選手を心から歓迎します。彼は速さと知性を兼ね備えた素晴らしいドライバーであり、我々のチームの一員として上手くやってくれると確信しています。チームの他のドライバー達は、全員がWECでの優勝経験を持ち、その実力はお墨付きです。今年も彼らとともに再び新しいシーズンを戦えることをとても嬉しく思っています。 ホセ・マリア・ロペスTOYOTA GAZOO Racingの一員となれることは本当に素晴らしいことです。長年の夢が叶った思いで、開幕戦が待ちきれません。マイク、可夢偉という素晴らしいチームメイトから多くを学びながらしっかり結果を出していきたいと思っています。LMP1-Hは、WTCCに比べると異次元の性能を持った車両ですが、この新しい挑戦をとても楽しみしています。TS050 HYBRIDのパワーと運転性能は本当に驚くべきもので、トヨタのハイブリッド技術の高さには本当に感銘を受けました。初めての経験となるWEC、中でも特別な一戦であるル・マン24時間レースをとても楽しみにしています。
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