素晴らしい天候に恵まれ、久し振りに澄んだ空気となった11月5日(土)、上海郊外にある上海国際サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第8戦上海6時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは最前列2番手、2列目4番手のグリッドを獲得した。 TOYOTA GAZOO Racingが参戦するLMPクラスの予選は予定より17分遅れて午後2時17分にスタートし、20分間にわたって行われた。
WECの予選は2人のドライバーがタイムアタックを行い、2人が記録したタイムの平均で予選グリッドを決定する。ゆえに、2人のドライバーは小さなミスも許されない。TS050 HYBRID #5号車はセバスチャン・ブエミと中嶋一貴がアタックを担当。まずブエミ、次に中嶋、さらにブエミがアタックし、セッション終了間際の最終ラップでブエミが1分44秒368をマーク。平均タイムを1分44秒522まで更新し首位からわずか0.06秒差に迫った。#5号車は僅差でポールポジションを逃すこととなったが、最前列2番手グリッドを獲得し明日の決勝に臨む。 TS050 HYBRID #6号車は、まずマイク・コンウェイからタイムアタックを開始、10分ほど経ったところでステファン・サラザンに交替、終盤再びコンウェイがタイム更新を目指しアタックしたが、2人の平均タイムは1分44秒810で4番手グリッドとなった。今回の予選はトヨタの2台を含むLM P1クラスの6台が0.6秒の中に入る僅差となっており、今大会明日の決勝レースも超接近戦となることが予想される。ドライバーズランキング2位につけ、逆転タイトルを狙う#6号車は前戦富士と同じく、この4番手グリッドから、2戦連続の勝利を目指す。 6時間の決勝レースは明日11月6日(日)、現地時間午前11時(日本時間正午)にスタートが切られる。 TS050 HYBRID #5号車(中嶋一貴、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ)公式練習第3回目: 6番手 (1分45秒663), 26周公式予選 2番手 (平均1分44秒522) TS050 HYBRID #6号車(小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)公式練習第3回目: 2番手 (1分44秒819), 27周公式予選 4番手 (平均1分44秒810) 中嶋一貴 今日午前中の公式練習3回目は満足できる車両の仕上がりとは言い難い状況でしたが、#6号車とも協力し、セットアップを詰めていったことで、午後の予選では良いレベルに仕上がりました。決勝レースでの車両バランスはもちろん予選とは違うものですが、明日こそ最高のパフォーマンスを発揮出来るように努力を続けます。今日の予選でライバルと同等のタイムを出せたことで決勝レースは本当に期待できるものとなります。キーになるのは安定したラップを刻めるかどうかでしょう。 セバスチャン・ブエミ 今日の予選でも高い競争力を発揮出来たのは素晴らしいことです。残念だったのは最終コーナーでLM P2カーに引っかかってしまったことで、あれがなければポールポジションを獲得出来ていたかなと思っています。しかし全体的に見れば今日のパフォーマンスは、チームに取って充分に満足行くものです。これでますます明日の決勝レースが楽しみになりました。勝利を目指して戦います。 ステファン・サラザン 我々のTS050 HYBRIDのパフォーマンスを考えれば、もう少し上のグリッドが狙えたと思います。マイクはコース上の混雑に阻まれなければ、最後のアタックラップでは更に速いタイムが出せたでしょう。しかし、予選で速さを示せたときは、決勝でも強さを発揮出来るものです。勝利という目標へ向けてとても良い兆候です。 マイク・コンウェイ コース路面は予選のセッションが進むにつれて良くなっていくように見えたので、最後にタイムを更新すべく二度目のアタックをかけました。しかし、第1、第2コーナーで他車に阻まれる形となってしまい、タイム更新が果たせなかったのは少し残念です。最後に#5号車が素晴らしいラップタイムをマークしてくれたことで、明日は我々も力強いレースが出来ると確信しています。明日は、また見応えのあるレースが展開されるはずです。
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