トヨタは、来週末ベルギーで行われる2022年FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースでの勝利を目指し、チームの本拠地からほど近い、スパ・フランコルシャン・サーキットへと向かう。先月、米国セブリングで行われた開幕戦は、WECのディフェンディングチャンピオンチームであるトヨタにとって厳しい結果となった。
セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の駆るGR010 HYBRID 8号車の2位フィニッシュが最高位で、ハイパーカー GR010 HYBRIDデビュー以来の連勝記録は途絶えた。開幕戦では、ディフェンディングチャンピオンであるマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの3名が駆るGR010 HYBRID 7号車が、レース中に激しいアクシデントに見舞われてリタイアを喫し、GR010 HYBRIDは8号車の1台しかチェッカーを受けることができなかった。この結果を受け、第2戦スパでは7号車には完全な新車が投入される。TOYOTA GAZOO Racing WECチームの本拠地があるドイツ・ケルンは、伝統のサーキットであるスパ・フランコルシャンから120kmほどしか離れておらず、スパは、ホームとも言えるコース。シーズン最大のイベントであるル・マン24時間レースの前哨戦となる今大会、トヨタは更なる好結果を目指して臨む。スパはトヨタ WECチームにとってのホームレースのひとつであると同時に、チームが良い結果を多く獲得してきたコースでもある。スパで初めてWECのレースを戦った2013年以来、チームは通算6勝を挙げており、来週末はスパ6連勝を目指す。今季よりトヨタ WECチームのレギュラードライバーとなった平川亮は、デビュー戦となった前戦セブリングで、2位表彰台に貢献する印象的な活躍を見せた。平川にとって、セブリングは初のコースだったが、スパでは何度もレースを戦った経験を持っており、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ参戦時、同シリーズのスパ大会で、2016年には3位、翌年は2位表彰台を獲得と好成績を収めている。今週末行われるWECスパ6時間レースは、全長7.004kmのサーキットの一部が改修されてから最初のメジャーイベントとなる。この改修は安全性を高めるために行われ、主な変更点は、このコースの最大の特徴でもあるオー・ルージュからラディオンへと続く箇所で、待避エリア、ランオフエリアが拡大されると共にコース路面も再舗装された。今大会に出場する全ドライバーは、この改修されたコースを5月5日(木)夕方に行われる90分間の公式練習走行で初めて走ることになる。翌6日(金)は2度の公式練習走行に続いて、午後6時40分からの予選と忙しい一日になる。この予選で決勝のスターティンググリッドが決定され、7日(土)午後1時に6時間レースのスタートが切られる。小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)残念な結果に終わってしまったセブリングのあと、今月上旬にはポルトガルのポルティマオ・サーキットでのテストを行うなど、ドライバー、チーム一丸となって改良に向け懸命に取り組んできました。ポルティマオでのテストは開始時に降雨に見舞われたにもかかわらず順調に進み、多くの周回を重ね、ル・マンに向けて最も重要な要素である耐久テストを実施できましたし、スパに向けても幾つかの作業をこなしました。セブリングでは荒れた路面が車体のバランスやパフォーマンスに大きく影響しましたが、スパはセブリングよりも我々の車両に向いているので、上位争いができると期待しており、誰もが今季初勝利へ向けて全力を尽くしています。昨年のル・マン以来となる、ヨーロッパのファンと再会できることを心待ちにしていますし、特別なレースウィークになるでしょう。スパのファンの皆様はいつも本当に熱狂的で、多くの声援を送ってくれるので、それに応えたいと思います。応援よろしくお願いします。マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)スパは本当に素晴らしいサーキットで、お気に入りのコースのひとつなので、行くのがいつも楽しみです。去年のスパはGR010 HYBRIDでの最初のレースだったこともあり、我々はクルマについて多くのことを学習しなくてはなりませんでしたが、今年は理解という点において進展していると思います。しかし、その後BoP(性能調整)が変更されているので、来週のレースで我々がどのくらいの位置にいるかは全く分かりません。今のパッケージから最大限のパフォーマンスを引き出して、上位を争えるように頑張ります。ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)セブリングは本当に残念な結果に終わってしまい、今もまだ悔しいです。それだけにマイク、可夢偉とチーム全員、スパでは巻き返すという決意で臨みます。スパは常に、ル・マンの前哨戦としても重要なレースであり、次に待つ最大のイベントを上手く戦うためにも、全ての準備を間違いなくこなしていく必要があります。セブリングの時よりも競争力を高め、優勝を争えるポジションを目指します。セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)スパはお気に入りのサーキットで、何度行っても楽しいです。あのコースをレースカーで走るのは最高の体験ですし、幸運にも5回も優勝している私にとって、特別なコースです。セブリングでの2位表彰台という結果は、シーズンスタートという意味では悪くはないですが、トップとの差はとても大きいものでした。スパはどちらかと言えば典型的なWECのサーキットですし、BoP(性能調整)が我々のGR010 HYBRIDにとって良い方向に働いてくれることを期待しています。ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)スパでのレースは常にエキサイティングなので、GR010 HYBRIDと共にあのコースへと戻るのが待ち遠しいです。我々8号車は開幕戦セブリングで2位表彰台という、まずまずのスタートを切ることができましたが、来週のレースではさらにライバルとの差を詰めなくてはなりません。シーズンが開幕してからの数週間、我々はポルティマオでのテストや、ファクトリーへ戻ってからの作業など、スパへの準備のために多くの有意義な時間を過ごし、準備は整いました。あとはあの「スパ・ウェザー」次第でしょう。平川 亮(8号車 ドライバー)素晴らしいコースであるスパで、またレースをするのが楽しみです。個人的にセブリングは良いレースができたと思っており、WECのキャリアデビュー戦としては2位表彰台という結果にも満足しています。セブリングは私にとって初体験のコースだったので、学ぶことが沢山ありました。しかし、スパのことは...
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