スクーデリア・トロ・ロッソのチーフエンジニアを務めるジョナサン・エドルズが、F1オーストリアGP初日のトロロッソ・ホンダの作業を振り返った。トロロッソ・ホンダは、F1オーストリアGPに新しいエアロパーツを導入。初日はブレンドン・ハートレーのマシンに搭載され、期待通りに機能したため、2日目からはピエール・ガスリーのマシンにも搭載去れることになった。
「レッドブルにとってのホームレースとなるオーストリアGPは、我々にとって特別なイベントです。その初日を迎えるにあたり、天候も含めてさまざまなディスカッションを行ってきました」とジョナサン・エドルズはコメント。「当初は、両セッションで雨の可能性があると思っていたのですが、結果的にどちらもドライで走行を行うことができました。ここは一周が短いため、ドライバーにとってもチームにとってもあまり休む暇がなく、非常に忙しいサーキットと言えるでしょう。テクニカルなレイアウトでもあるので、ドライバーは少しでも多くの周回数をこなすことが重要です」「今大会から、ブレンドンのマシンに新しいエアロパーツを導入しています。P1では、ブレンドン車はCFDの結果などのデータを元に、エアロ・コンフィギュレーションのさまざまな選択肢の中から最適なものを探す作業を行いました。現状では、我々が期待していた通りにパーツが機能しているので、P3からピエール車にもこのエアロパーツを導入する予定でいます」ピエール・ガスリーはフリー走行2回目に縁石でサスペンションを壊してストップ。セッション中にマシンを修復され、残り20分でコースに復帰。9番手タイムでセッションを終えている。「ピエールは、メカニカル面でのセットアップとタイヤの動きの確認を行い、P2に向けての方向性を決めました。このトラックはいくつかの急カーブが設定されており、マシンにとってはタフなサーキットです。そのため、ドライバーが限界までプッシュすれば、車体がダメージを負ってしまうこともあります」「それが顕著に表れたのが、P2の終盤でピエール車のトラック・ロッドに不具合が発生したことです。ピエールはほぼ走行を終えており、前方を走行する2台のフォース・インディア勢に近づいているところでした。前のマシンから流れてきた風がフロントに直撃し、縁石にぶつかってしまったのです。これによりトラック・ロッドに不具合が発生してしまいました」「幸いにもメカニックたちがすばらしい仕事をしてくれ、セッション終盤にロングランを行うことができました。そのため、ピエールの走行プランは一通り完了しています。ウルトラソフトを履いての走行を完了していないことを考えると、彼は速いペースを見せていたので、明日の予選に向けても期待が持てそうです」一方、新しいエアロパーツを搭載したブレンドン・ハートレーは、P1を19番手、P2を17番手とタイムシートの下位に沈んだ。「今夜は、ブレンドンが理想とするマシンのバランスを見つけるために作業を行います」とジョナサン・エドルズは語った。関連:・F1オーストリアGP フリー走行2回目:ルイス・ハミルトンがトップタイム・F1オーストリアGP フリー走行1回目:ルイス・ハミルトンがトップタイム