エイドリアン・スーティルは、2014年F1マシンがシーズン中に少なくとも4秒はタイムが上がるだろうと考えている。先週、2014年初のプレシーズンテストがヘレスで実施されたが、ベストタイムはケビン・マグヌッセンの記録した1分23秒276。これは2013年の第1回テストでフェリペ・マッサが記録した1分17秒879よりはるかに遅い。
もちろん、それには一部のチーム、特にワールドチャンピオンのレッドブルが信頼性トラブルに見舞われたことも影響しているだろう。しかし、エイドリアン・スーティルは、ヘレスでのタイムが遅いからといってそこからは何も読み取れないとし、今後数カ月で各チームが2014年の新しいF1マシンに適応していくにつれてペースは必然的に上がっていくと考えている。「新車は決して退屈ではない」とエイドリアン・スーティルはコメント。「トラックにとどめるためには集中して運転する必要がある。単純にグリップがとても低いので、クルマが常に動き回る」「でも、それは時間の問題だ。レギュレーションが変わった年はシーズンが進むにつれて1〜2カ月ごとにどんどんタイムが上がり、クルマが改善するのを何度も見てきた」「僕の予想では、シーズン末までに少なくとも4秒は上がると思う。大きな進歩があるはずだ。そうすればF1はきっとまた速さを取り戻す」初テストで話題をさらったのはエンジンだったが、テスト最終日にスピンを喫したエイドリアン・スーティルは、ヘレスでリアタイヤの熱入れに苦労したと語っており、開幕後にもそこが大きな問題になるかもしれないと指摘した。「気温の低いレースでは間違いなく大きな問題になる」とエイドリアン・スーティルはコメント。「ブローイングがなくなり、僕たちが今までどれくらいそれに頼っていたかがわかった。とても大きな効果があったけど、それがなくなってしまった。今年はリアのウィングも1枚になっている。ダウンフォースが大幅に減った。トラクションの減り方はかなり大きい」「パワーはすごくトリッキーだし、去年と比べてグリップとトラクションを大量に失っている」