2025スーパーGT 開幕戦の公式予選が4月12日(土)、岡山県の岡山国際サーキット(1周3,703m)で行われた。今季は2023年と同様のノックアウト方式が採用されたが、両クラス共にQ2進出台数が拡大され、より見応えのある予選となった。GT500クラスはNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)が、福住のQ2アタックによりポールポジション(予選1位)を獲得。GT300クラスはNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)の片岡がクラス予選1位のタイムを叩き出した。この2チームは、明日4月13日の決勝レースを各クラス...
今シーズンの予選は2023年まで採用されていたノックアウト方式が復活。これによりQ1のタイム順で決勝の11番から15番までのスターティンググリッドが、Q2ではポールポジションを含む上位グリッドが決定する。方式としては2023年と同じだが、Q2進出の枠は従来の8台から10台に拡大された。また予選で使用できるタイヤはQ1、Q2で各1セットとされ、セッション中のタイヤ交換は禁止だ。GT500クラスのQ1は午後2時33分から10分間で行われた。コースオープンとともに走り始めた各車。アウトラップ以降は順次ペースを上げる中、まずはNo.37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京)が1分17秒767を4周目に記録する。続いてNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹)が5周目に1分17秒677を記録して37号車を上回り、No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴)も1分17秒369を4周目に記録してきた。そして2024王者のNo.1 au TOM’S GR Supra(山下健太)がトップに躍り出ると、16号車の大津もタイムを縮めて2位に。さらに終了間際にNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也)が1分17秒227までタイムを縮めて3位でQ2進出を果たした。またNissan Z NISMO GT500勢は7番手のNo.12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴)を筆頭に全4台がQ2に進出を果たしている。結局Q1はトップから10位のNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(名取鉄平)までが0.529秒差。15番手のNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛)まででも0.733秒差という接戦となった。■Q2は圧巻のレコードタイム対決に!1号車・坪井を14号車の福住がラストアタックで打ち破る!!午後3時11分から行われたGT500クラスのQ2では、No.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔)がいきなり自身の4周目に1分16秒516を叩き出す。これは2019年4月の第1戦でロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)が記録した1分16秒602のコースレコードを上回るものだ。続いてNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資)と、No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(牧野任祐)が1分16秒台とこれに迫るタイムを記録するが、1号車には一歩及ばない。このまま1号車の坪井/山下組が昨年に続いてポールを獲得するかに思われたが、最後の最後にNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(福住仁嶺)が1分16秒441と1号車をさらに上回る岡山のレコードタイムを叩き出し、一気にトップに躍り出た。ここでチェッカーフラッグが提示され、No.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)が今季開幕戦のポールポジションを獲得することとなった。TGR TEAM ENEOS ROOKIEは昨年から今年にかけてチーム体制が一新されたこともあり、苦戦もありえるかに思われたが、チーム全員で準備してきたことが功を奏した形だ。またポールタイムを記録した福住は、通算6回目と自身の持つ速さを証明。特にこのポールポジションは、昨季にTGR TEAM ENEOS ROOKIEへ移籍してから初のことだけに、大嶋やチームの支えもあってのことと、久々のポールポジションを喜んでいた。予選2位はNo.1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)。そして予選3位には、Q2開始から少し遅れてコースインした松田次生が最終盤に1分16秒619を叩き出したNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)が続く結果となった。またHonda CIVIC TYPE R-GT勢では、予選4位にNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が入った。終わってみれば予選トップ4にTOYOTA GR Supra GT500が2台、Nissan Z NISMO GT500とHonda CIVIC TYPE R-GTの各1台が入っており、この4台の差は僅か0.227秒とに犇く接戦であった。13日の決勝レースもスタートから激しいバトルとなることは、予想に難くない。決勝レースのスタートは、13日午後1時10分。GT500 ClassNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra大嶋和也昨年から今年にかけてエンジニアと監督において体制が変わって。正直、最初から結果を出すのは難しいかなと思ってたんですけど、チームみんなでいろいろシーズンオフにがんばって準備してきて、その成果がいきなり出せたっていうのも本当にうれしいなと思ってます。朝(の公式練習では)、結構路面温度も高くてテストのときとフィーリングが全然違うし、クルマもいろいろ直した方がいいんじゃないかとか悩んだ部分もあったんですけど、午後のコンディション変化とかを見越してしっかり合わせ込めたのかなと思ってます。僕としても、昨年なかなかクルマを乗りこなせなくて苦しいシーズンだったんですけど、ほんとに今年のクルマは自信持って(アクセルを)踏めるし、非常にいい流れでここまで来れてるので、いい予選だったなと思います。昨年、ほんとに苦しいシーズンを送ってきたんで、今年の開幕戦ではポール(ポジション)から優勝して、流れを一気にガラっと変えて、今年はチャンピオンを狙っていきたいなと思っています。福住仁嶺公式練習では、ほとんど(GT500クラス)専有(走行)の前にロングランをして専有に行った形で、ほとんど乗ってなかったんですけども、公式練習でのコンディションっていうのがすごい難しいコンディションで……。多分、周り(のクルマ)も苦戦してたと思うし、そのときのクルマのバランスみたいなところはいろいろと課題があるのかなと思ってたんですけども、実際に予選が始まって、Q1の大嶋(和也)さん…今回、予選で使ったタイヤがQ1とQ2で(タイヤの仕様が)近かったんですけども、大嶋さんが使ったことのないタイヤでいきなり3番手(のタイムを)出してくれて。で、その流れでQ2に向けて大嶋さんのフィードバックを聞きながら、エンジニアさんにクルマを少しアジャストしてもらいました。その効果もすごくあったと思うし、うまく1周をまとめられたことによって、自身久しぶりのボール(ポジション)を獲ることができました。今年、体制が変わったなかで不安要素はいろいろあったんですけども、とにかく去年に比べてチームの雰囲気もいいですし、本当に”ワンチーム”でいい体制できてるのかなと思うので、このポールポジションっていうのは、開幕戦で獲ることができて非常にうれしいと思います...
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