最終戦の舞台となるツインリンクもてぎは好天に恵まれた。定刻の午後1時30分に栃木県警察の白バイ5台、パトカー2台を先頭にGTマシンが、コース1周の交通安全啓発パレードを行い、シリーズ戦最後の決勝レースがスタートした。序盤はポールポジションのNo.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴)が逃げ、後方ではタイトルを争うNo.37 KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ)とNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)、加えてNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)、No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大)がバトルを展開。ここから抜け出た37号車が2番手に浮上。ランキングトップで挑む6号車は4番手に下がり、タイトルに黄色信号が点る。レース後半になるとNo.37 KeePer TOM'S LC500(平川亮)はトップに浮上。これで2位にならないとタイトルを逃すNo.6 WAKO'S 4CR LC500(山下健太)が、2番手のNo.36 au TOM'S LC500(関口雄飛)をアグレッシブに攻める。サイド・バイ・サイドの激戦は、6号車の山下が制し、2番手を奪い取ってそのままゴールした。この2位でNo.6 WAKO'S 4CR LC500の大嶋和也/山下健太が、初のドライバータイトルを勝ち獲る。優勝は今季初優勝のNo.37 KeePer TOM'S LC500。彼らLEXUS TEAM KeePer TOM'Sはチームタイトルを手にした。また、シリーズ戦ラストレースとなるLEXUS LC500は最終戦の決勝でトップ4を独占して有終の美を飾った。Honda NSX-GT勢の最高位は5位のNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)、NISSAN GT-R NISMO GT500勢の最高位は8位のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)だった。GT300クラスは、ポールポジションのNo.720 McLaren 720S(荒聖治/アレックス・パロウ)が徐々に順位を下げるなか、タイヤ無交換作戦を採った予選3位のNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)が後半でトップに立つが、最終ラップで突然のストップ。これで、No.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)が優勝した。タイトル争いではランキングトップで最終戦を迎えたNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺)が、予選5位から着実に走りきって4位でゴール。これで高木/福住とARTAがGT300王者を掴み取った。(観客:35,500人/決勝日。2日間合計56,000人)GT500クラス 優勝No.37 KeePer TOM'S LC500平川亮「アウトラップは良かったんですが、そのあとペースが上がらなくなりました。36号車の後ろを走っている間はフロントのグリップが厳しかった。トップに立ってからはペースもよく、後ろを離すことができました。結果的に優勝できましたが、チャンピオンを逃したことが悔しいというか、あまりうまく言葉にできません」ニック・キャシディ「本当に難しいレースでした。予選4位のスタートで、前のクルマはどこも強いところばかりでしたが、僕のスタートはパーフェクトでした。今回の目標はピットインのタイミングを見極めることでしたが、それもうまくいってレースをリードすることができました。僕らのクルマは今日一番スピードがあったと思っています」GT500クラス チャンピオンNo.6 WAKO'S 4CR LC500大嶋和也「うまくタイヤが温まっていなかったみたいで、1周目はきつかった。めちゃくちゃ悔しかったんですけど、気持ちを切り替えて、できるだけのことをやらなきゃと思ってそのあと追い上げました。後半の(山下)健太の追い上げが本当に凄くて。本当に感謝です」山下健太「今回は特別な1戦だったので、絶対に(タイトルを)獲らなきゃいけないなと、強い気持ちで挑みました。あの状況(36号車のブロック)はなんとなく予想はしていたので、それでも絶対負けない気持ちを持って、最後までやれてよかったです。(36号車を抜いた時は)結構ぶつかった衝撃が激しくて、クルマにバイブレーションが出たんで心配していましたが、最後までクルマが持ってくれてよかったです」
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