2017 オートバックス SUPER GT第4戦「SUGO GT 300km RACE」が7月22日(土)、宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGOで開幕し、公式予選が行われた。午前中は東北地方での梅雨明けも予感させる強い日差しが照りつけ、気温も急上昇したが、午後になると上空は雲に覆われ、一時は小雨もぱらつく空模様になった。
幸い雨も上がってドライコンディションとなったQ1では、#8 ARTA NSX-GT(野尻/小林)を筆頭に4台のNSX-GTがトップ8に食い込み、Q2進出の権利を手に入れた。続くQ2でも#8 ARTA NSX-GTは好調を維持し、コースレコードに迫る1分10秒915を記録してポールポジションを獲得。さらに#100 RAYBRIG NSX-GT(山本/伊沢)は2位、#17 KEIHIN NSX-GT(塚越/小暮)は3位となり、Honda勢は絶好のポジションから決勝に挑むことになった。明日は午後2時30分に決勝レース(81周)のスタートが切られる。小林崇志 (♯8 オートバックス レーシング チーム・アグリ)前回のレースはとても残念な結果に終わりましたが、その後に行われた2回のテストでマシンが大幅にレベルアップしたので、自分自身もレベルアップできるように努力してきました。その結果、自分が担当したQ1でもトップに立つことができ、とても嬉しく思っています。僕たちのチームは、一発の速さだけでなくロングランでの速さも追求してきたので、1セットのタイヤで20周走ってもペースが落ちないクルマに仕上がっています。明日は1度もトップを譲ることなく最後まで走りきるつもりです。ミスなく走りきれば結果はついてくるでしょう。野尻智紀 (♯8 オートバックス レーシング チーム・アグリ)事前のテストから好調で、チーム、スポンサー、そしてファンの皆さんからとても期待して頂いていたので、この結果にはホッとしています。サーキットでタイムを出すにはリアタイヤのグリップを高めることが重要になるので、この点に注力してこれまでマシン作りに取り組んできましたが、ここSUGOではその成果を発揮できたと思います。明日は是非、優勝したいですね。「SUGOには魔物が棲んでいる」とよくいわれるほか、明日も天気が怪しいようですが、誰よりも速く、そして粘り強く戦って勝利をつかみ取りたいと思います。伊沢拓也 (♯100 チーム・クニミツ)SUGO大会を迎えるまでの流れは決してよくありませんでしたが、今日は走り出しからどんどんマシンの状態がよくなっていき、最終的に2位になれたので、正直驚いています。明日は天候も含めて難しいレースになると思います。特に、SUGOはコース幅が狭いのでGT300クラスを追い抜くのも簡単ではありません。そういったことを考えると、明日はとにかくアクシデントを起こさずに戦うことが大切になるはずです。とてもいいチャンスなので、レースでもしっかり頑張ります。引き続きのご声援をどうぞよろしくお願いします。山本尚貴選手 (♯100 チーム・クニミツ)前戦のオートポリス大会が終わって以来、テストではトラブル続きだったので、不安を残したまま今週末を迎えましたが、チームがいい仕事をしてくれたおかげで予選では2位を取ることができました。SUGOの決勝はとにかく最後まで走りきることが大切になるので、明日は一瞬も気の抜けないタフなレースになると思います。決勝は雨になるとの予報もありますが、NSX-GTはドライよりもウェットのほうが得意なくらいなので心配していません。決勝レースでもチーム一丸となって戦い、表彰台を目標にしっかり走りきりたいと思います。佐伯昌浩 (Honda GT プロジェクトリーダー)今シーズンはギリギリまでクルマの開発を行ってきたので、開幕戦の段階ではまだセットアップが十分煮詰まっていませんでした。ただし、これまで3戦を戦い、さらにテストで走り込んでくる中で、いいセットアップの方向性が見つかりました。その結果、今シーズンの開発目標だった「ミッドシップのウェイトハンデを積んでも速いマシン」の実現に近づいてきたと考えています。#64 Epson Modulo NSX-GT(バゲット/松浦)は今朝のプラクティスでトラブルがあり、走り込みが不足していましたが、それでもあとコンマ1秒でQ2に進出できる速さを示しました。NSX-GTは雨が降っても速いので、明日の決勝レースではこの勢いに乗って気持ちよく勝ちたいと思います。