10月12日(日)、前日の雨が止んで曇り空となった静岡県・富士スピードウェイで、全日本スーパーフォーミュラ選手権第10戦のノックアウト予選が行われた。路面には依然としてウェットパッチが残り、難しいコンディションの中で戦いが展開された。ポールポジションを獲得したのは、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGの牧野任祐。第3戦以来となる今季2度目のPPで、見事な走りを披露した。
わずか0.076秒差で続いたのはPONOS NAKAJIMA RACINGのイゴール・オオムラ・フラガ。フラガは自身最高の2番手グリッドを獲得し、ルーキーとして存在感を示した。3番手には牧野のチームメイト太田格之進が入り、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGがフロントローを独占する形となった。4番手には岩佐歩夢、5番手に野尻智紀、6番手に佐藤蓮が入り、トップ6をホンダエンジン勢が占拠。ランキング首位の坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)はトヨタ勢最上位の7番手にとどまった。Aグループ:牧野がトップ通過、オサリバンはエンジントラブルAグループのQ1は午前10時10分に開始。路面はダンプコンディションで、競技団からはWET宣言が出された。気温20℃、路面温度23℃。大半のドライバーがスリックのニュータイヤでコースインする中、ザック・オサリバン(KONDO RACING)はエンジンハーネスの問題で出走できず。セッション終盤、牧野が1分22秒759をマークしてトップ通過。フラガが0.034秒差で続いた。3番手は福住仁嶺(Kids com Team KCMG)。阪口晴南(CERUMO・INGING)、岩佐、大嶋和也(docomo business ROOKIE)がQ1を突破した。フェネストラズ、Juju、野中誠太はここで姿を消す結果に。Bグループ:太田が圧巻の22秒651で首位通過10時25分からのBグループでは、太田格之進が圧巻の1分22秒651を叩き出しトップ通過。2番手に坪井翔、3番手に野尻智紀、4番手に佐藤蓮、5番手に大湯都史樹(CERUMO・INGING)、6番手に小出峻(San-Ei Gen with B-Max)が続いた。小高一斗、山下健太、小林可夢偉は惜しくもQ2進出ならず。Q2:牧野が0.076秒差で今季2度目のPPを奪取10時45分に始まったQ2は、霧が立ち込める難しいコンディション。全車がスリックタイヤで出走し、終盤にアタックが集中した。牧野が1分22秒123を叩き出し、フラガが0.076秒差で続いた。太田が3番手に入り、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGが再び1-2体制。岩佐が4番手、野尻が5番手、坪井が7番手でセッションを終えた。全日本スーパーフォーミュラ選手権 第10戦 富士スピードウェイ 予選結果1.牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)/1'22.1232.イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)/1'22.1993.太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)/1'22.2634.岩佐歩夢(TEAM MUGEN)/1'22.2915.野尻智紀(TEAM MUGEN)/1'22.4396.佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)/1'22.4657.坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)/1'22.5518.大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/1'22.5839.小出峻(San-Ei Gen with B-Max)/1'22.59010.福住仁嶺(Kids com Team KCMG)/1'22.88811.阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)/1'23.17912.大嶋和也(docomo business ROOKIE)/1'23.32413.小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC)/1'23.15114.高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)/1'23.78615.三宅淳詞(ThreeBond Racing)/1'23.19716.野中誠太(KDDI TGMGP TGR-DC)/1'24.21617.山下健太(KONDO RACING)/1'23.52318.サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)/1'24.30719.小林可夢偉(Kids com Team KCMG)/1'23.71920.Juju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing)/1'25.81721.オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)/1'23.86022.ザック・オサリバン(KONDO RACING)/No Timeドライバーコメント牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)「金曜日のフリー走行とは少しセットアップを変えて臨みました。ダンプっぽいコンディションにも対応できたのが大きかったと思います。富士はセクターの合わせ込みが難しいですが、セクター3にうまく合わせられたので良いアタックができました」イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)「やれることはやり切りましたが、ウォームアップがうまくいかず、特にTGRコーナーとコカ・コーラコーナーではもっと速く走れたと思っています。少し悔しいです。決勝ではベストを尽くして悔いのないレースをしたいです」太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)「ポールを狙っていましたが、この結果には満足しています。フリー走行から改善できましたし、1ポイント取れたのも良かった。富士は坪井選手の得意なコースですが、できるだけポイント差を詰めて鈴鹿でプレッシャーをかけられるよう頑張ります」午後の決勝(41周)はドライコンディションになる見込み。タイヤ交換義務も課されるため、前日とはまったく異なる展開が予想される。牧野がポール・トゥ・ウィンでチャンピオン争いを接戦に持ち込むのか、それとも坪井が逃げ切るのか。最終戦・鈴鹿への重要な一戦となる。Source: superformula.net
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