アラン・プロストは、ミハエル・シューマッハのF1復帰への願望は理解できるが、首の状態を懸念して復帰を断念したことは正しい判断だったと考えている。ミハエル・シューマッハは、2月のバイクテストで頚部を負傷しており、F2007のテストを行ったうえで、レースができる状況ではないと判断した。1985年から1993年までに4度ワールドタイトルを獲得したアラン・プロストは、シューマッハが復帰するにはもっと時間をかける必要があると語る。
「復帰したという願望とモチベーションがなくなるまでには時間がかかる。F1を諦めるには何年もかかるんだ。ミハエルと私がヘルメットを脱いだ理由は違うが、競争力があるなら、復帰してほしいと頼まれたら衝動的にそうしたくなるよ」「肉体的なリスクがあるのであれば、シューマッハの判断は正しい。首はモータースポーツで重要だ。痛みがあればすぐに吐き気を感じするし、視力も落ちる」アラン・プロストは、自身のパフォーマンスを疑問視されたこともシューマッハが復帰を断念した理由ではないかと考えている。「シューマッハが単に健康的な問題でやめたのか、ドライビングを再開してみて、仕事があまりに大変なことに気付いたのかはわからない」「彼は3年間F1で走っていなかったが、3週間で準備をしなければならなかった。レースをやめると身体はすぐに変化してしまう。以前のように反応しないし、視力の鋭さもなくなる。私が1993年に8カ月のブランクで復帰したとき、最高のレベルを見つけるのは非常に難しかった。シューマッハには、もっと時間が必要かもしれない」「1994年にマクラーレンが僕に乗るように頼んできた。3日間のテストをして、すぐに何かが壊れていると気付いた。スピードはあったが、チャンピオン争いのプレッシャーや移動、マスコミ対応をしたいとは思わなかった」「1年後に、ジャン・トッドが、シューマッハがフェラーリでチャンピオンになるのを助けるために、彼のチームメイトになることを持ち出してきた。ナンバー2になることは明らかだったが、問題はなかった。もう少しで走るところだったが、最終的に同じ理由で走らなかった」