キック・ザウバーは、2025年F1第13戦ベルギーGPのスプリント予選で明暗が分かれた。ルーキーのガブリエル・ボルトレトは今季2度目となるスプリント予選でのトップ10入りを果たし、10番グリッドを獲得。対照的に、ニコ・ヒュルケンベルグは2つの不運に見舞われ、SQ1敗退を喫した。
「今日はSQ3に進出できて本当に嬉しかった。これはスプリント予選だけど、やっぱり突破できたときの気持ちは格別だ」とボルトレトはコメント。「セッションを通してクルマの感触は良くて、SQ3でもう少し絞り出せたかもしれないと思うくらいだった」「全体としては力強い予選パフォーマンスだったし、トップ10入りは大きな励みになる」「クルマの仕上がりは良さそうなので、あとは明日のレースでペースがどこまで持つかを見極めたい」「すべてが噛み合えば、同じようなポジションで戦えるはずだ」チーム代表のジョナサン・ウィートリーもボルトレトの活躍を称賛した。「GabiはSQ1で非常にクリーンな走りを見せて通過し、SQ2では素晴らしいラップを決めた。ノリスからわずか0.5秒差で、1分41秒901というスパにおけるザウバー史上最速のタイムだった。SQ3では最終的に思うようなタイムが出なかったが、それでも10番手はスプリントに向けて非常に良いポジションだ」とウィートリーはコメント。一方、ベテランのニコ・ヒュルケンベルグは、2度にわたる不運によって予選最初のセッションで姿を消すこととなった。まず、ピットレーンでリアム・ローソンの進路に出てしまったが、これはスチュワードによる調査対象とはならなかった。その後のアタックでも、再びタイミングが合わずトラフィックに巻き込まれた。「スプリント予選にはいつも独特の難しさがある。短いフォーマットでタイヤは1セットしか使えないし、最初のラップがすべてを左右する」とヒュルケンベルグはコメント。「最初のアタックは計画通りにはいかなかった」「2回目の走行では、ウォームアップラップの終盤でトラフィックに引っかかってしまって、リアムのすぐ後ろを走る形になってしまい、ラップが台無しになった」「その時点でタイヤの状態も理想的ではなかったので、全体的に十分な結果にはならなかった」「明日の決勝予選に向けてやるべきことはたくさんある。FP後にいくつか変更を加えたが、進むべき方向性は見えてきた」「まだクルマから引き出せるポテンシャルはあるはずなので、データをしっかり分析して、スプリントを最大限に活かしていきたい」ウィートリーもヒュルケンベルグの状況をこう総括した。「ニコは時間との戦いの中で、2回目のアタックで前方のクルマとの距離が近すぎて、本来のパフォーマンスを発揮することができなかった。その結果、17番手という順位に終わってしまった」
全文を読む