アルファロメオ・レーシングの母体としてF1に参戦しているザウバーは、アルファロメオがF1を離れた場合、フェラーリとのパートナーシップを終了し、ルノーとタッグを組む可能性が噂されている。情報筋によると、昨年10月にザウバー・エンジニアリングへのサポートを延長したアルファロメオだが、親会社の合併に伴い、2021年シーズン限りでF1を離れる可能性が高いとされている。
アルファロメオは、2020年のい第4四半期に記録的な売上高をあげたが、F1ドライバーのキミ・ライコネンとアントニオ・ジョビナッツィを宣伝に起用したステルヴィオとジュリアはヨーロッパ全体で苦戦を続けており、昨年は期待外れの売上高だった。アルファロメオを含めたフィアット・クライスラー・グループとプジョー、シトロエン、オペル、ボクスホールなどを擁するグループPSAが統合して巨大自動車メーカーグループとなったステランティスは、戦略的な見直しの一環としてグループ内のブランドのスポーツ活動の再定義しており、ザウバーとのアルファロメオのパートナーシップの将来に疑問が投げかけられていると伝えている。タイトルスポンサーとしてザウバーを財政的に支援しているアルファロメオのF1活動の終了は、ザウバーとフェラーリの技術パートナーシップの終了を意味する可能性もある。最近、チーム代表のフレデリック・バスールは、フェラーリとの契約について触れている。「我々は2021年の終わりまでフェラーリと契約を結んでいる」とフレデリック・バスールは明かした。「次の契約は2022年から2026年までの新車になるため、契約書を確認する必要がある」フェラーリは、F1の予算上限に対応するために今シーズンからハースF1との技術協力を強化しすることを決定しており、それはザウバーとのパートナーシップの兆候であるとも見られている。そして、新たなパートナーとして挙げられているのがルノーだ。今年からF1チームの名称をアルピーヌF1に変更し、エンジンサプライヤーとしてF1に名前を残すルノーだが、マクラーレンがメルセデスに切り替えたことで、ルノーのF1エンジンを搭載するのはアルピーヌF1だけとなる。これにより、ヴィリーのワークショップにはかなりの量のV6ハイブリッドエンジンの在庫があり、新しい家を見つけるのを待っている。第二に、フレデリック・バスールは、2016年にF1に復帰したルノーF1チームの指揮をとっていた経験があり、ルノーのF1活動に精通している。また、ルノーとザウバーの実体の間には潜在的な相乗効果が多くある。アルピーヌの2台だけでなく、ザウバーを加えた4台にエンジンが搭載されることは、技術データの観点からだけではんく、商業的な露出度という点でも利点がある。さらにコラボレーションのもうひとつの潜在的な分野として、ルノーの若手ドライバープログラムがある。2022年にはキミ・ライコネンが引退し、フェラーリのサポートが終了した場合にはアントニオ・ジョビナッツィもチームを離れることにあるため、ザウバーのドライバーラインナップは一新される可能性がある。ザウバーとアルピーヌ・ドライバー・アカデミーの協力により、周冠宇、クリスチャン・ルンガーとオスカー・ピアストリといった育成ドライバーのためのシートが可能性がある。