佐藤琢磨は、トロントでダブルヘッダーで開催されたインディカー第13戦を20位で終えた。佐藤琢磨は、14番グリッドからのスタンディングスタートで10番手までポジションを上げ、レースの大半で7番手を走行していた。第13戦ではライバル勢と互角に戦えるハイペースで走り続けることができており、終盤の戦いでさらに上位へと食い込んでいく勢いを見せていた。
しかし、ゴール目前の84周目に切られたリスタートで、佐藤琢磨の目の前で数台のマシンが接触し、アウト側にポジションを取っていた彼は行き場を失い、壁にヒットしてリタイアを喫した。マシンがなかなか仕上がらない苦しい状況をくぐり抜け、第2レースではトップ10フィニッシュができる寸前のところだったが、残念ながらトロントでのダブルヘッダーはどちらもリタイアという結果となった。佐藤琢磨 (20位)「今日の私たちはスタートからトップ10を走り続けていました。チームとしてすばらしい仕事をしたからこそのパフォーマンスでしたが、それに見合わないリタイアという残念な結果となりました。スタンディングスタートは楽しく、ポジションを上げることもできました。今日のレースはフルコースコーションが終盤戦になるまで出されませんでしたが、私たちのマシンは昨日に比べると断然速く、トップ10フィニッシュは間違いないというポジションを走ることができていました。クルーがんばり、エンジニアが力を発揮してくれたからこそ、スピードを獲得できたのです。それでも、まだトップ争いを行っていたグループとの間にはスピード差がありました。私たちは今後もハードワークを続けなければなりません。最後のリスタートは激しいポジション争いになりました。私はアウトサイドにポジションを取ってクリーンにターン1へと進入しました。多くのマシンが前方とイン側にいました。だれかが私にヒットしてきて、さらに行き場を失い、リタイアへと追い込まれました。とても不運だったと思います」