9度のワールドチャンピオンに輝いたバレンティーノ・ロッシは8月4日、MotoGP後半戦緒戦となる第10戦スティリアGPの開催地となるレッドブルリンクのプレスカンファレンスルームで記者会見を開き、レギュラー参戦26年目の今シーズンを最後にキャリアに終止符を打ち、現役引退することを発表した。「サマーブレイク明けに来年の去就に関する決断を下すと伝え、今シーズン末にストップすることを決めた。残念なことに、これが『MotoGPライダー』として最後のハーフシーズンとなる」とバレンティーノ・ロッシは記者会見で述べた。
「難しい。来年レースをしないと言うことは難しく、とても悲しい。30年ぐらいレースをしてきた。来年、人生が変わるだろう。でも、最高だった。とても楽しかった。とても、とても長い旅だったし、とても、とても楽しかった。世界選手権に25年、26年参戦したから最高だった。一緒に働いてきた全ての人たちと忘れられない瞬間を過ごしたから、あまり言うことはない。それだけだ」「とても長いキャリアだ。幸運なことに多くのレースに勝ったけど、忘れられない瞬間や勝利がある。純粋な喜び。1週間笑顔だった後、10日後も笑顔だったことがあった」「難しい。難しい決断だけど、理解する必要がある。最終的にはすべてのスポーツでは結果が違いを生み出す。最終的に正しい形だと思う」「弟と一緒に自分のチームためにレースをする機会があったから難しかったけど、これでいいと思う。シーズンの半分がある。何戦があるのか分からない。最終戦を迎えるときは、最も難しいだろう。今は自分の決断を伝えるだけ。キャリアに不満を言うことはできない」42歳のイタリア人ライダーは、キャリア423戦目となった第9戦TTアッセンまでに通算115勝を挙げ、9度のタイトルを獲得。来季からは主宰する若手育成の『VR46 Riders Academy(VR46・ライダーズ・アカデミー)』に加え、最高峰クラスに初めて単独参戦する『Aramco Racing Team VR46(アラムコ・レーシング・チーム・VR46)』を先導する。