中国GP週末を終え、F1公式のパワーランキングが発表された。メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが初ポールポジションと初優勝を成し遂げた一方で、オリバー・ベアマンやルイス・ハミルトン、ピエール・ガスリーらも高い評価を受けた。パワーランキングは、5人の審査員が各グランプリ後にマシン性能を考慮せず、週末を通じた各ドライバーのパフォーマンスを10点満点で採点し、その平均点をレーススコアとして算出する仕組みだ。シーズンを通じた総合ランキングにも反映される。
パワーランキングの仕組み5人の審査員が各グランプリ後に全ドライバーを評価し、マシンの差を除外したうえで10点満点で採点する。そのスコアの平均がその週末のレーススコアとなり、シーズン全体の総合パワーランキングにも加算されていく。アンドレア・キミ・アントネッリの初優勝の歓喜の陰で、オリバー・ベアマンが見せた素晴らしいパフォーマンスは見過ごされてもおかしくなかった。ベアマンはスプリントで8位に入り、決勝では自身キャリア2度目となるトップ5フィニッシュを達成した。ただし、その道のりは決して平坦ではなかった。オープニングラップでは、スピンしたレッドブルのアイザック・ハジャーに巻き込まれそうになったが、ランオフエリアへ回避して難を逃れた。その後はトラブルなく走り切り、5位でチェッカーを受けた。これはハースF1チームにとって今季ここまでのベストリザルトであり、ベアマンは入賞連続記録も伸ばした。メルセデスの若手にとって歴史的な週末となった。チームメイトのジョージ・ラッセルを抑え、F1史上2番目の若さでグランプリ優勝を果たした。スプリントではタイムペナルティによって5位まで後退したが、仕切り直しとなった決勝では自身初のポールポジションからスタート。スタート直後はルイス・ハミルトンに先行を許したものの、数周以内に首位を奪い返した。その後は年齢を感じさせない落ち着きでレースをコントロールした。終盤に緊張感のあるロックアップはあったものの、そのまま逃げ切って勝利を手にした。2025年の沈んだ表情のハミルトンは、もはや遠い記憶となった。1年前に同じ上海でスプリント勝利を挙げたハミルトンは、今回はフェラーリ移籍後初のグランプリ表彰台を獲得した。見事なスタートで一時はレースをリードしたが、その後は2台のメルセデスに先行を許した。以降はチームメイトのシャルル・ルクレールとのスリリングなバトルを展開した。ふたりは後にその争いを楽しんだと語ったが、最終的に前で終えたのはハミルトンだった。スプリントでの3位に続き、決勝でも3位を獲得した。ピエール・ガスリーは見事な走りでアルピーヌを“ベスト・オブ・ザ・レスト”争いへと引き上げた。まずスプリント予選で7番手を獲得した。続くスプリントではポイント圏外に後退したが、メインイベントの予選では再び7番手を獲得して挽回。クリーンなレース運びを見せ、決勝では6位でフィニッシュした。これにより、ガスリーは2週連続でポイントを獲得した。開幕戦オーストラリアほど支配的な週末ではなかったものの、ラッセルは中国でも力強いパフォーマンスを披露した。スプリントではハミルトンから首位を奪い返して快勝。その後の予選では終盤にトラブルに見舞われ、Q3開始直後にコース上でストップしたが、ぎりぎりで走行を再開し、大きなプレッシャーの中でただ1回のアタックをまとめてフロントロウを確保した。決勝では争うフェラーリ勢をパスさせられながらも持ち直し、2位を守り切った。そしてドライバーズ選手権首位も維持した。フランコ・コラピントは2024年以来となるトップ10フィニッシュを記録し、アルピーヌにとって非常に前向きな週末を締めくくった。スプリントは目立たない内容だったが、決勝では上位勢と同時にピットへ入らないというエンストンの判断により、一時的に順位を上げた。しかしその後、ハースF1チームのエステバン・オコンに接触され、ふたりは同時にスピンした。それでもコラピントはそのインシデントから立て直し、10位を守り切って最後の1点を獲得した。ウィリアムズの一発の速さは期待した水準には達しておらず、カルロス・サインツJr.とアレクサンダー・アルボンはともにスプリント予選と決勝予選の序盤で敗退した。それでもサインツJr.は日曜の決勝であらゆるチャンスを生かしてトップ10に返り咲いた。スプリントでは12位に終わったが、グローブのチームに今季初ポイントをもたらすべく、早めのピットストップを敢行した。その後は落ち着いたレースを展開し、17番手スタートから9位まで順位を上げた。オーストラリアではルーキーのチームメイトに後れを取っていたリアム・ローソンにとって、中国GPはレーシングブルズの経験豊富な側として真価を示す場となった。アービッド・リンドブラッドがスプリントを完走できなかった一方で、ローソンは今季初ポイントを獲得した。セーフティカー中にベアマンともどもピットインを選ばず、そのままベアマンを抑えてフィニッシュした。その後はQ2敗退で後退したが、決勝では早めのストップが功を奏し、フィールドをかき分けて浮上。最終的に7位を獲得し、チームを姉妹チームのレッドブルと同ポイントに並ばせた。ルイス・ハミルトンと同様、シャルル・ルクレールもフェラーリの現在の傾向を体現した。すなわち、予選ではメルセデスに及ばない一方で、決勝ペースではそれにかなり近づいているという流れだ。ルクレールはスプリントで3位、決勝で4位に入り、大量ポイントを持ち帰った。本来の大きな目標はメルセデスと戦うことだったが、実際にはチームメイトとの見応えあるホイール・トゥ・ホイールの争いに引き込まれた。それでも、週末を通してフェラーリはグリッドで2番目に強いコンビとして終えたことは間違いなかった。マックス・フェルスタッペンにとってはかなり厳しい週末だった。本人も遠慮なく言葉にし、スプリントを「災難」と呼び、決勝リタイアについても「フラストレーションのたまるものだった」と振り返った。フェルスタッペンはスプリントで9位となり、ポイント獲得をわずかに逃した。出遅れで順位を落とした後の挽回が必要な内容だった。決勝でもオープニングラップで同じ問題に見舞われ、最終的には45周目にマシントラブルでリタイア。2025年オーストリアGP以来、初めて無得点に終わった。審査員は、アウディのニコ・ヒュルケンベルグをフェルスタッペンと同点で評価した。内容としてはレッドブル・レーシングのドライバーとは逆で、1本はリタイア、もう1本はポイントまであとわずかという週末だった。ヒュルケンベルグはスプリントを除く各...