2026年F1の新時代は、今週バルセロナで本格的に幕を開けた。より軽快で「反応の鋭い」マシンが初めて姿を見せ、F1の技術的風景を塗り替える存在となることが示された。テストタイムは往々にして誇張されがちだが、上位陣が積み上げた膨大な走行距離は、メルボルンでの開幕戦に向けた高い準備度を物語っている。
この1週間は、あるチームにとっては耐久力を試される内容となり、一方で到着の遅れやメカニカルトラブルに見舞われたチームにとっては、大規模なレギュレーション変更がいかに厳しいものかを再認識させるものとなった。そうした困難がありながらも、ドライバーたちが2026年型マシンの限界を探り始めたことで、パドックは活気に包まれていた。メルセデスは規則正しい運用で走行距離を圧倒したが、週終盤に見せたフェラーリの追い上げは、スクーデリアが本気で戦う準備が整っていることを示している。すべてが終わった今、数字は誰が順調なスタートを切り、誰がバーレーンまでに乗り越えるべき課題を抱えているのかを明確に映し出している。■ 信頼性とチームパフォーマンスメルセデスは「継続性こそが王道」であることを証明し、ちょうど500周を走破して走行距離ランキングの首位に立った。ブラックリーのチームは、規律ある3日間のプログラムを完遂し、2位フェラーリに対して約300kmもの差をつけた。一方、到着が遅れたアストンマーティンは走行距離ランキング最下位に沈み、厳しい立て直しを迫られている。また、ウィリアムズは今週のシェイクダウンを見送ったため、走行実績はゼロに終わった。チーム別走行距離1.メルセデス:500周/2,328.50km2.フェラーリ:442周/2,058.39km3.ハースF1チーム:386周/1,797.60km4.アルピーヌ:349周/1,625.29km5.レーシングブルズ:319周/1,485.58km6.レッドブル・レーシング:303周/1,411.07km7.マクラーレン:287周/1,336.56km8.アウディ:240周/1,117.68km9.キャデラックF1:164周/763.75km10.アストンマーティン:65周/302.71km■ 最速ラップ:スピードキングたち公式には、バルセロナではF1も各チームも計時を行っていなかった。しかし、どこかでは時計が動いており、各日の終わりにはラップタイムが記録されていた。金曜日の最終日にはソフトタイヤでのアタックが相次ぎ、ルイス・ハミルトンが週を通しての最速タイムを記録した。ジョージ・ラッセルとランド・ノリスが僅差で続き、キミ・アントネッリのようなルーキー勢も即戦力であることを示している。■ 非公式ベストタイム1.ルイス・ハミルトン 1分16秒3482.ジョージ・ラッセル 1分16秒4453.ランド・ノリス 1分16秒5944.シャルル・ルクレール 1分16秒6535.アンドレア・キミ・アントネッリ 1分17秒0816.オスカー・ピアストリ 1分17秒4467.マックス・フェルスタッペン 1分17秒5868.ピエール・ガスリー 1分17秒7079.アイザック・ハジャー 1分18秒15910.エステバン・オコン 1分18秒39311.オリバー・ベアマン 1分18秒42312.リアム・ローソン 1分18秒84013.フランコ・コラピント 1分19秒15014.アービッド・リンドブラッド 1分19秒42015.ニコ・ヒュルケンベルグ 1分19秒87016.ガブリエル・ボルトレト 1分20秒17917.フェルナンド・アロンソ 1分20秒79518.バルテリ・ボッタス 1分20秒92019.セルジオ・ペレス 1分21秒02420.ランス・ストロール 1分46秒404■ ドライバー別走行周回数バルセロナで最も忙しかったのはジョージ・ラッセルで、メルセデスの高い信頼性を活かして265周を走破した。一方、ランス・ストロールは走行がほぼ行えず、サヒールに向けて大きな課題を残している。■ ドライバー別周回数1.ジョージ・ラッセル:265周2.エステバン・オコン:239周3.アンドレア・キミ・アントネッリ:237周4.シャルル・ルクレール:234周5.ピエール・ガスリー:231周6.ルイス・ハミルトン:205周7.ランド・ノリス:159周8.アイザック・ハジャー:158周9.リアム・ローソン:152周10.オリバー・ベアマン:147周11.ニコ・ヒュルケンベルグ:146周12.マックス・フェルスタッペン:145周13.オスカー・ピアストリ:127周14.アービッド・リンドブラッド:120周15.フランコ・コラピント:118周16.ガブリエル・ボルトレト:94周17.バルテリ・ボッタス:87周18.セルジオ・ペレス:77周19.フェルナンド・アロンソ:61周20.ランス・ストロール:4周バルセロナでのタイムシートは、復調を感じさせるチームと、安定感を示したチームを映し出しているが、本当の物語は2026年型パワーユニットの信頼性にある。準備面ではメルセデスが明確な基準を打ち立てたが、フェラーリとマクラーレンも射程圏内に位置しており、プレシーズン特有の「影のボクシング」はまだ終わっていない。各チームがバーレーンへと機材を送り出すなか、焦点は純粋な走行距離から、この新世代の幕開けを左右する空力の微調整へと移っていく。