2021年のF1世界選手権 第6戦 F1アゼルバイジャンGPの決勝レースが6月6日(日)にバクー市街地サーキットで行われ、大波乱となったレースでレッドブル・ホンダF1のセルジオ・ペレスが移籍後初優勝を飾った。ペルシャ語で“風の街”を意味するアゼルバイジャンの首都バクーに設置される1周約6000m、20のコーナーを備えたストリートサーキットはベルギーのスパ・フランコルシャンに次いで2番目に長いコース。メインストレートは2㎞以上に及び、スリップストリームを使ったオーバーテイクも見られる。
平均速度は211km/h、最高速は340km/hの比較的パワー重視のトラックとなっている一方で、モナコと同様にタイトな低速コーナーの続くセクションもあり、その両方でパフォーマンスを発揮するためには、最適なバランスを見出す必要がある。昨年は新型コロナウイルスによって中止となり、2年ぶりの開催となるF1アゼルバイジャンGP。ピレリは、前回よりも1ステップ柔らかいハード(C3)、ミディアム(C4)、ソフト(C5)を選択。前戦F1モナコGPと同じチョイスだ。日曜日のバクーは晴れ。気温は25.4度、路面温度は44.3度のドライコンディションで51周のレースはスタートした。レースは波乱の展開。快適にトップを走行していたマックス・フェルスタッペンが47周目に突然左リアタイアがバーストしてウオールにクラッシュ。伏線はあった。31周目にランス・ストロール(アストンマーティン)が同じようにタイヤがパンクしてクラッシュ。このときはセーフティカーが入り、36周目にレースが再開していた。レースは49周目に赤旗中断となり、実質1周の形でスタンディングスタートでレースは再開。ここでも再びドラマが。2番グリッドのルイス・ハミルトンが1コーナーでオーバーシュート。エスケープゾーンに逃れることを余儀なくされ、ポイント圏外へと脱落する。優勝はセルジオ・ペレス。レッドブル・ホンダF1に移籍後初勝利。通算2勝目。6番グリッドからスタートしたペレスはスタートで4番手に浮上すると、18周目に3番手に浮上。トップのルイス・ハミルトン(メルセデス)が12周目にピットインするとフェルスタッペン-ペレスの1-2体制でレースを進めていた。フェルスタッペンのリタイアによってトップとなり、チェッカーを受けた。2位はアストンマーティンF1のセバスチャン・ベッテル。昨年のF1トルコGP以来となる移籍後初表彰台。新生アストンマーティンとしても初表彰台。第1スティントを伸ばしたベッテルはアストンマーティンとして初めてラップリーダーとなった。3位はアルファタウリ・ホンダF1のピエール・ガスリー。リスタートで一度シャルル・ルクレール(フェラーリ)に抜かれるが、再び抜き返して3位でフィニッシュ。自身3回目の表彰台を獲得した。チームメイトの角田裕毅は7位でフィニッシュ。9位入賞の開幕戦以来、2度目の入賞&ベストリザルト更新となった。メルセデス勢はバルテリ・ボッタスが12位、ルイス・ハミルトンが15位とノーポイント。ドライバーズ選手権はマックス・フェルスタッペンが4ポイントリードのまま首位をキープ。コンストラクターズ選手権ではレッドブル・ホンダF1がメルセデスとの差を26ポイントに広げた。2021年 第6戦 F1アゼルバイジャンGP 決勝 結果・タイム 順位NoドライバーチームGAPINTPIT 111セルジオ・ペレスレッドブル・ホンダLAP513 25セバスチャン・ベッテルアストンマーティン1.3851.3853 310ピエール・ガスリーアルファタウリ・ホンダ2.7621.3773 416シャルル・ルクレールフェラーリ3.8281.0663 54ランド・ノリスマクラーレン4.7540.9263 614フェルナンド・アロンソアルピーヌ6.3821.6284 726角田裕毅アルファタウリ・ホンダ6.6240.2423 855カルロス・サインツフェラーリ7.7091.0853 93ダニエル・リカルドマクラーレン8.8741.1653 107キミ・ライコネンアルファロメオ9.5760.7023 1199アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ10.2540.6784 1277バルテリ・ボッタスメルセデス11.2641.0103 1347ミック・シューマッハハース14.2412.9775 149ニキータ・マゼピンハース14.3150.0746 1544ルイス・ハミルトンメルセデス17.6683.3533 166ニコラス・ラティフィウィリアムズ42.37924.7112 1763ジョージ・ラッセルウィリアムズ  4 1833マックス・フェルスタッペンレッドブル・ホンダ  1 DNF31エステバン・オコンアルピーヌ  0 DNF18ランス・ストロールアストンマーティン  1
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