2019年のF1バルセロナテスト2回目が3月1日(金)に最終日を迎え、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがプレシーズンテストの最速タイムとなる1分16秒221を記録してテストを締めくくった。ホンダ勢はトロロッソ・ホンダのダニール・クビアトが5番手タイムをマーク。レッドブル・ホンダは前日のクラッシュが響き、マックス・フェルスタッペンは午前中に29周を走っただけで11番手タイムで終えることになった。
8日間のF1プレシーズンテストもいよいよ最終日。各チームともリードドライバーがマシンに乗り、2週間後に迫った開幕戦オーストラリアGPに向けて最後の調整作業を行った。最終日のトップタイムを記録したのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル。110周を走行したベッテルは午前中にピレリの最も柔らかいC5タイヤで前日にチームメイトのシャルル・ルクレールが記録したタイムとなる0.01秒上回る1分16秒221をマーク。昨年のスペインGPの予選でルイス・ハミルトンが記録したコースレコードの1分16秒173に0.048秒まで迫った。2番手タイムはメルセデスのルイス・ハミルトン。ここまでロングランに焦点を当ててきたメルセデスだが、この日ついにポテンシャルを開花。午後から走行したハミルトンは61周を走行し、C5タイヤでフェラーリから0.003秒差となる1分16秒224をマーク。W10に十分に戦えるペースがあることを示した。午前中にはバルテリ・ボッタスがテストを担当し、3番手タイムとなる1分16秒561をマークした。メルセデスは合計で132周を走り込んだ。4番手タイムはルノーのニコ・ヒュルケンベルグ。午後に51周を走行したヒュルケンベルグは1分16秒47をマーク。午前中にはダニエル・リカルドが走行し、8番手タイムとなる1分17秒114をマークした。5番手タイムはトロロッソ・ホンダのダニール・クビアト。ホンダのF1エンジンを搭載したSTR14で131周を走行し、1分16秒898をマーク。前日のアレクサンダー・アルボン同様に1分16秒台を記録し、高いパフォーマンスを発揮した。6番手タイムはマクラーレンのカルロス・サインツ。この日最多となる134周を走行し、1分16秒913をマークした。7番手タイムはハースのロマン・グロージャン。午前中に73周を走行し、1分17秒076をマーク。午後にはケビン・マグヌッセンが94周を走行し、10番手タイムとなる1分17秒565を記録した。9番手タイムはアルファロメオ・レーシングのキミ・ライコネン。午前中にターン3でストップするトラブルはあったものの、132周を走行し、1分17秒23をマークした。レッドブル・ホンダにとっては悪夢のような最終日となった。前日のピエール・ガスリーのクラッシュによって新しいパーツを失ったチームは、RB15に旧仕様のパーツを搭載。セッション開始直後から走行うをスタートするが、29周を走り終えてからガレージから出てくることはなく、結局午後は1周もできず、マックス・フェルスタッペンはC5タイヤでアタックをできぬままテストを終了。問題はギアボックスだったが、ピエール・ガスリーの軽率なクラッシュがチームに大きな影響を与えることになった。12番手タイムはセルジオ・ペレス(レーシングポイント)、13番手タイムはロバート・クビサ(ウィリアムズ)というタイムシートとなった。次に全チームがサーキットに揃うのはF1オーストラリアGP。3月17日(日)に決勝スタートを迎える。2019年 F1バルセロナテスト2 最終日 結果PosドライバーチームマシンタイムGAP周回1セバチャン・ベッテルフェラーリSF901分16秒221 ○  1102ルイス・ハミルトンメルセデスW101分16秒224 ○ +0.003613バルテリ・ボッタスメルセデスW101分16秒561 ○ +0.340714ニコ・ヒュルケンベルグルノーR.S.191分16秒843 ○+0.622515ダニール・クビアトトロロッソSTR141分16秒898 ○+0.6771316カルロス・サインツマクラーレンMCL341分16秒913 ○+0.6921347ロマン・グロージャンハースVF-191分17秒076 ○+0.855738ダニエル・リカルドルノーR.S.191分17秒114 ○+0.893529キミ・ライコネンアルファロメオC381分17秒239 ○+1.01813210ケビン・マグヌッセンハースVF-191分17秒565 ○+1.3449411マックス・フェルスタッペンレッドブルRB151分17秒709 ● +1.4882912セルジオ・ペレスレーシングポイントRP191分17秒791 ○+1.57010413ロバート・クビサウィリアムズFW421分18秒993 ○+2.77290● C1 / ○ C2 / ● C3 / ● C4 / ○ C5 ピレリは、2019年のF1世界選手権から新しいタイヤ命名システムを導入。ドライコンパウンドは7種類から5種類への削減され、内部的に最も硬いものをC1(コンパウンド1)、最も柔らかいものをC5(コンパウンド5)と名付け、その中から3つのコンパウンドを各レースでハード(ホワイト)、ミディアム(イエロー)、ソフト(レッド)として配分する。公式テストではレースとは異なり、5種類すべてのコンパウンドが使用するため、F1マシンがどのタイヤを装着しているかを識別しやくすくするため、ピレリは最も硬いC1と最も柔らかいC5にサイドウォールにストライプをつけないカラーリングを採用ししている。
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