ルノーF1は、レッドブル・リンクで2日間のプライベートテストを開始。ダニエル・リカルドが2年落ちのR.S.18のステアリングを握り、115周を走破した。2020年のF1世界選手権は7月にオーストリアのレッドブル・リンクでの2連戦で開幕することが決定。F1チームは急ピッチで準備を進めている。
初日となる6月16日にはダニエル・リカルドが2018年F1マシンのR.S.18のステアリングを握り、開幕2連戦の舞台となる1周4.326kmのレッドブル・リンクを115周、距離にして約500kmを走破。明日はエステバン・オコンがテストを実施する予定となっている。先週にはメルセデスがシルバーストンで同様の2日間のプライベートテストを実施している。ルノーF1はシーズン開幕前にトラックテストを実施した2チーム目となる。テストはF1ドライバーの肩慣らしとしての意味合いだけでなく、チームスタッフが可能な限りソーシャルディスタンスを守り、手袋やマスク、フェイスガードといった個人用保護具(PPE)を着用するなど、新型コロナウイルスにより無観客で開催されるレースにおける“新しい生活様式”での安全および衛生プロトコルに慣れる機会としても利用される。2年落ちのF1マシンを利用することで、ルノーは、F1の公式テストセッション以外での現行マシンでの走行を厳しく制限するルールにしばられずに好きなだけ走行を実施することができる。レッドブルが所有するレッドブル・リンクだが、管理・運営をしているのはプロジェクト・シュピールベルクだ。同社がルノーF1のプライベートテストを許可した。イギリスとフランスは入国者に対して14日間の検疫措置を義務づかれれているため、ルノーは拠点のある両国でテストを実施することができず、オーストリアが最も賢明な選択肢となった。皮肉にもこれはレッドブル・リンクの所有者であるレッドブルが実施できないテストとなっている。ルノーF1との関係が悪化し、2019年からホンダのF1パワーユニットを搭載しているレッドブルF1は、2年落ちのF1マシンで稼働させることができるルノーのF1エンジンを得ることができない。「競合チームにトラックを貸すことはプロジェクト・シュピールベルクにとって素晴らしい成果だ」とヘルムート・マルコは Speedweek にコメント。「このように言ってみよう。寛大なジェスチャーだ」6月17日にはレーシング・ポイントF1がシルバーストン、そして、今月後半にはアルファタウリ・ホンダF1がイモラ・サーキットでフィルミングデーを利用して2020年F1マシンでのテスト走行を実施する。レッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペンは、シーズンの開始前に古いF1マシンをテストすることの重要性を否定し、スピードを上げるためにはフリープラクティスの開始時にほんの数ラップしか必要ないと主張している。「それによって彼らが有利になるとは思わない。古いマシン運転しなければならないので、タイヤも同じではないので、やらないことに決めた「シューピルベルグで4~5周も走れば、再びリズムとフィーリングを見つけることができるだろう。そこでもまだ多くの時間が取れる」だが、一部報道によると、レッドブル・ホンダF1のドライバーはアルファタウリ・ホンダF1のテストに参加し、2年落ちのトロロッソのF1マシンで走行するとも推測されている。トロロッソ STR13はホンダのF1エンジンを搭載しており、ホンダが問題なく準備することができれば、テストは可能となる。フェラーリはまた、シーズンが開幕前にテストを実施する予定だが、日付や場所はまだ確認されていない。 この投稿をInstagramで見る F1-Gate.com(@f1gate)がシェアした投稿 - 2020年 6月月16日午前9時02分PDT