ルノーF1チームは、新型コロナウイルスからチームの未来を守るためにエンストンのファクトリーで働くF1スタッフの大多数の一時解雇に踏み切ったことを発表した。2020年のF1世界選手権は6月以降までレースを開催する目途が立っておらず、F1チームはキャッシュフローの問題に直面している。すでに多くのチームが英国政府の支援スキームを利用するために従業員の一時解雇を実施している。
ルノーF1チームは4月10日(金)に支援を申請したことを発表。エンストンのF1スタッフの大部分を一時解雇した。英国政府のサポートは3か月間で最大2500ポンドまで労働者の賃金を負担するが、ルノーはそれに上乗せして、すべての従業員を通常の給与の80%を支払う。「ルノー・スポール・レーシングは、英国政府が設立した雇用維持制度を遡及的に申請することを決定した」とチームは声明で発表。「4月1日の時点で、エンストンのスタッフの大部分は5月31日まで実質的に完全にシャットダウン(一時解雇)される。これは状況の進展に応じて見直される」「また、政府によって割り当てられた金額を補充してすべてのチームメンバーの実際の給与の最低80%を保証することにも同意した」「経営陣を含む常勤スタッフの給与は、同じ割合で削減される」また、ヴィリー=シャティヨンのルノーのエンジン拠点については暫定的に12週間のパートタイムスケジュールで運営する。「この期間は状況の進展に応じて短縮または延長される可能性がある」「この決定は、従業員代表と協議して行われ、会社とその従業員を保護することを目的とした連帯合意によって支持された。FIAシャットダウンでカバーされない活動 - フォーミュラEおよびカスタマーレーシング - 健康状態と会社のニーズに応じて作業を再開する」ルノーF1チームのプリンシパルであるシリル・アビテブールは、チームは危機を乗り越えるためにできる限りのことをしてきたと語る。「我々が経験している非常に困難な人的および衛生状況、またフランスとイギリス、そして、ほとんどのグランプリ開催国での厳格なロックダウンは、まだスポーツへの影響を測定するには至っていない」とシリル・アビテブールは語った。「したがって、過去4年間にわたって構築してきたチーム全体を保護しながら、可能な限り最善の方法でこの不確実性と非活動の長期にわたる問題を回避するために、我々は自由に使えるすべての手段を使用しなければならない」