レッドブル・レーシングとルノーF1が2019年以降もエンジンパートナーとして継続する可能性は低いかもしれない。ルノーF1のシリル・アビテブールは、レッドブル・レーシングには“サプライヤーへのロイヤリティとコミットメントがない”と批判した。現在、レッドブル・レーシングは、過去にダブルタイトルを4連覇したルノーとの契約を更新するか、もしくは姉妹チームのトロロッソにF1パワーユニットを供給するホンダとワークス契約を結ぶかを検討している。
2014年にV6ターボパワーユニットが導入されて以降、ルノーのF1エンジンのパフォーマンスと信頼性の低さは顕著となり、一旦レッドブル・レーシングは2015年シーズン限りで契約を打ち切ることを決定している。しかし、レッドブル・レーシングにエンジンを供給するメーカーは現れず、ルノーのエンジンに“タグホイヤー”のバッチをつけて搭載することで決着。さらに2016年にルノーがワークス復帰して以降、レッドブル・レーシングはカスタマー待遇となったことでその関係はさらに冷え切っている。ルノーF1は、F1のレギュレーションで定められている5月15日の最終期限を延ばし、さらに5月末まで待つ姿勢を示したが、F1カナダGPで導入されるとされるルノーとホンダのエンジンアップグレードを見極めたいレッドブル・レーシング側は最短でも6月になるまで決定することはないと頑な姿勢をみせている。「レッドブルがエンジンサプライヤーを批判することは何も新しいことではない」とルノー・スポーツF1のマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは El Confidencial にコメント。「我々は彼らと12年間を過ごし、ともに8つのチャンピオンを獲得した。それでもまだルノーは批判されている。我々はそれにもう慣れている」「彼らが学ぶことは決してないだろうし、サプライヤーへのロイヤリティやコミットメントの必要性を理解することもできないだろう」興味深いことに、シリル・アビテブールは、ルノーが2016年にワークス復帰する際にレッドブルにワークスパートナーシップを提案したが、レッドブル側が“そのオファーを拒否”していたことを明かした。「我々がチームを買収した場合、統合性の可能性があったので、彼らにとっては魅力的ではなかった」また、シリル・アビテブールは、ダニエル・リカルドとマックス・フェルスタッペンがルノーのF1エンジンにおって劣勢に立たされているとの最近のレッドブル・レーシングの主張を否定した。「彼らには今シーズンにレースに勝つ能力があるし、すでに上海で勝っている。バクーでも同士討ちがなければ勝っていたかもしれない」とシリル・アビテブールはコメント。「レッドブルが空力面のリファレンスだとすれば、マクラーレンはクルマのメカニカル面のリファレンスだ」「我々にとっては素晴らしい機会であり、今は2020年までにどの方向性に進めばいいかわかっている。何が起こるか見てみるつもりだ」
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