最近ルノー・スポールF1を離れた前社長のジャン・ミシェル・ジャリニエが、新V6時代に苦境にあるルノーは、開発予算がメルセデスに対して少なすぎたと述べた。昨年まで、自然吸気“エンジン”時代の終盤にレッドブルと優勢を誇ってきたルノーは、2014年の“パワーユニット”時代にメルセデスに対して苦戦を強いられている。
ジャン・ミシェル・ジャリニエは、ルノー・スポールF1の社長兼マネジングディレクターを務めていたが、“個人的な理由”で先月に退職した。しかし、ジャン・ミシェル・ジャリニエの離脱は2015年以降の立て直しに向けたルノーの改革の一部だと見られている。ジャン・ミシェル・ジャリニエは、2014年の序列は新レギュレーションに対してフェラーリとルノーが従来型のアプローチを採ったことに対しするメルセデスの劇的な転換に由来するという。 「フェラーリとルノーが似たようなリザルトを残し、メルセデスには大きなアドバンテージがあるとき、最初に見るべきことはその投資レベルだ」とジャン・ミシェル・ジャリニエは Auto Hebdo に語った。「ルノーが同レベルの投資を維持した一方で、メルセデスはかなり上げた。多額の資金やリソース、テクノロジーを投じている」「結果として彼らは我々や既知の投資レベルで運営されているイタリアチームよりもずっと良い状態で準備を整えた」 「パドックでは途方もなく大きく、我々の視点からすれば不均衡なメルセデスの投資が話題に上ったが、そのような噂を信じるかどうかだった。結局のところ、それは正しかった。このプロジェクトに使われたリソースという点では、フェラーリと我々の投資がはるかに少なかったのは明らかだ」 「我々はヴィリーに320人を擁しているが、メルセデスにはシャシーとエンジンを合わせて1,250名いる。そのようなリソースがあれば1つのソリューションに縛られることなく、2つ、さらには3つでさえ開発フェーズの中で並行して進めることが可能だ。これは正しいソリューションを達成するために大きな力となる」 ルノーは、レッドブルを“危機”に陥れたとして厳しく批判されてきたものの、ジャン・ミシェル・ジャリニエは“利用できる手段でプロジェクトを正しく完遂した”と主張する。 だが、ジャン・ミシェル・ジャリニエは、ルノーはレッドブルやロータスといったチームに合わせてカスタマイズされたソリューションを提供するのではなく、単一の“パワーユニット”を最適化するメルセデスのようなアプローチを取る必要があると認める。 「メルセデスのアドバンテージは彼ら自身のチームであるメルセデスGPに特化して最適化されたシャシーとエンジンの1バージョンを有していることだ。クライアントはそれを利用するか、もしくは彼らのニーズに合わせて独自のリスクをもって適応させている」