マックス・フェルスタッペンの去就を巡る憶測が再び過熱している。契約は2028年末まで残るものの、2027年以降の残留を明言しておらず、レッドブル内部でも意見の相違が表面化していると報じられた。報道によると、共同オーナーのマーク・マテシッツはフェルスタッペンとの関係を終わらせる意向を示している一方、CEOのオリバー・ミンツラフは2030年までの契約延長を目指して慰留を続けているという。さらにマクラーレン移籍が間近との見方も浮上し、2027年のドライバー市場に大きな波紋を広げている。
フェルスタッペンの将来を巡りレッドブル首脳の考えに温度差ドイツ『Auto Motor und Sport』などの報道を引用したPlanetF1によると、フェルスタッペンは先月、レッドブル株式の51%を保有するチャレーム・ユーウィッタヤー氏と、49%を保有する共同オーナーのマーク・マテシッツとの会談のためオーストリアを訪れた。レッドブル側は2027年以降もチームに残る意思を確認したい考えで、契約に盛り込まれている離脱条項(エグジットクローズ)の放棄を求めたという。契約自体は2028年末まで有効だが、フェルスタッペンには成績条件を満たした場合に契約を解除できる条項が存在するとされる。今季は夏休み前の時点でランキング2位以内を逃すことが数学的に確定しており、この条項を行使できる状況になったとみられている。さらに一部報道では、レッドブルが離脱条項を行使しない見返りとして約690万ポンド(約13億円)を提示したものの、フェルスタッペン側は受け入れなかったとも伝えられている。共同オーナーは「決別」を望み CEOは慰留を継続報道によれば、ここ数週間の一連の出来事を受けてマーク・マテシッツは強い不満を抱いており、「フェルスタッペンとの関係を断ち切ることを望んでいる」との意向を示したという。一方でCEOのオリバー・ミンツラフはまったく異なる立場を取っている。フェルスタッペンを2030年までチームに引き留めたい考えで、2028年までの現契約をさらに2年間延長する構想を推進しているとされる。つまり、レッドブル首脳陣の間でもフェルスタッペンへの対応を巡って見解が一致していない状況だ。マクラーレン移籍説が浮上 ピアストリの名前も同誌は「有力な情報筋」の話として、フェルスタッペンとマクラーレンとの間で合意が「間近に迫っている」とも報じている。仮に移籍が実現した場合、現在のレギュラードライバーのうちオスカー・ピアストリがシートを失う可能性があるという。ただし、ピアストリ陣営は残留に自信を示しており、仮にマクラーレンを離れる場合でも、フェルスタッペンの後任としてレッドブル入りすることが有力な選択肢になるとみられている。もっとも、このマクラーレン移籍説については現時点で公式な裏付けはなく、あくまで関係者証言に基づく報道段階にとどまっている。レッドブルが求める「忠誠」とフェルスタッペンの選択レッドブル内部では、フェルスタッペンをF1界屈指の高給ドライバーとし、4度のワールドチャンピオン獲得を支えるマシンを提供してきたことから、チームに対してより強い忠誠心や感謝を示してほしいとの考えもあるという。一方のフェルスタッペンは将来について明言を避け続けており、2027年に向けた選択は依然として不透明なままだ。なお、もしフェルスタッペンがレッドブルに残留すれば、来季にはルイス・ハミルトンが保持する「同一コンストラクターからの最多出走記録」を更新する可能性がある。また、レッドブルでの通算勝利数は現在70勝で、ミハエル・シューマッハがフェラーリで記録した71勝まであと1勝に迫っている。今回の報道は、フェルスタッペンを巡るレッドブル内部の対立やマクラーレン移籍説を伝える内容だが、その多くは匿名情報筋に基づくものであり、現時点でチームやフェルスタッペン本人から公式なコメントは出ていない。今後の正式な発表や夏休み前後の動向が、2027年以降のF1勢力図を左右する重要な焦点となりそうだ。