レッドブルF1は、新設したエンジン部門のレッドブル・パワートレインズの建物をオーストリアのF1レジェンドであるヨッヘン・リントにちなんで『リント・ビルディング』と名付けた。レッドブルF1の新しいエンジン部門であるレッドブル・パワートレインズは、2026年の次世代F1パワーユニットに開発のために将来的にポルシェと提携することが予想されている。
すでにレッドブル・パワートレインズは稼働しており、独自のハイブリッドV6エンジンの設計とエンジニアリングで有利なスタートを切っている。報道では最初のF1エンジンのファイアーアップを行ったと伝えられている。ミルトンキーンズのキャンバスにあるレッドブルF1の一連の建物にはすべて番号が振られているが、レッドブル・パワートレインズのユニットに関しては、レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコの親友でもあった伝説のF1ドライバーであるヨッヘン・リントに敬意を表して『リント・ビルディング』と呼ばれている。ヨッヘン・リントは、1970年のF1イタリアGPの予選でクラッシュを喫して死亡。だが、その後、大きくポイントでリードしていたリントを上回る者が現れないままシーズンが終了。亡きリントがチャンピオンとなった。レッドブル・レーシングのF1チーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、「数の段階を過ぎたので、今はリント・ビルディングと呼んでいる」と説明した。「我々は現在のエンジンメーカーと競争できるように設備に投資してきたが、12か月前にゼロから始めるのは大きなハードルだったと思う」「我々は55週間でファクトリーを建設した。もちろん、レギュレーションは完全に明確化されてはいない。それはまさに将来決める重要な一歩になる」「レッドブル・パワートレインズに投資することは、レッドブルがF1に対して行った信じられないほどのコミットメントだ」昨年、レッドブル・パワートレインズは、元メルセデスF1の機械工学部門の責任者であったベン・ホジキンソンを新しいテクニカルディレクターとして迎え入れた。その後、何十人もの有能な人材がレッドブル・パワートレインズの採用プロセスに続いたが、最近も、非常に尊敬されているチーフエンジニアであるフィル・プリューを、メルセデスF1のHPPエンジン部門から引き抜くことに成功している。マクラーレンで25 年間働いていた英国人エンジニアのフィル・プリューは、メルセデスF1の上級職であることを考えると、レッドブル・パワートレインズで仕事を開始する前に、ガーデニング休暇を取る可能性が高い。「パワートレインズはますます強力になっている」とクリスチャン・ホーナーは語った。「物事が本当に形になってきていると思う。ミルトン・キーンズは、工業団地にあるいくつかのユニットからテクノロジー・キャンパスになった」「グループによる投資は大きい。我々はレッドブル・パワートレインズのために非常に印象的な人々のグループを採用しており、彼らは懸命に働いている」「最初のエンジンは間もなく稼働する。学習曲線は急だが、驚異的な才能を採用している」