レッドブルF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、F1エンジンプロジェクトのためにメルセデスF1のスタッフを引き抜くという戦略を擁護。メルセデスの拠点と近いことからも流入は“必然的”なことだったと語った。レッドブルF1は、F1から撤退するホンダからF1パワーユニット技術を引き継ぎ、また2025年の次世代F1エンジンを独自に開発するためにミルトンキーンズの敷地内にエンジン部門を構築する準備を進めている。
先月、新会社となるレッドブル・テクノロジーズは、メルセデスのF1エンジン開発を行うメルセデスHPPで機械工学の責任者を務めていたベン・ホジキンソンがテクニカルディレクターに就任することを発表。さらに今週には新たに5名がメルセデスHPPから加入することを発表した。 レッドブルの採用戦略について Sky Sports F1 から質問をされたクリスチャン・ホーナーは、メルセデスの拠点がミルトンキーンズから近いこと、また、ミルトンキーンズのキャンパスでパワーユニットを開発したいというレッドブルの願望を考えれば“必然的”なことだったと述べた。「我々が英国を拠点に置いており、メルセデスが彼らのエンジンを製造する場所に選んだブラックリーから30マイルしか離れていないことが考えれば、そこには必然性があると思う」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「英国内に才能のある人材がいるがいることもその理由だ。我々にとってもエンジン開発拠点をキャンパス内に設置し、シャシーと完全に統合できるのはは非常に魅力的なことだ」「これまで寄せられた多くのアプローチの量に非常に満足している。もちろん、我々は白紙の状態からスタートしているので、適切な人材を適切なポジションに配置することが重要だ」「年末にホンダから受け継ぐ人材に加えて、我々は明らかに素晴らしい人材を引き付けることに成功している」レッドブルF1は、コース上でメルセデスと2021年のタイトルをかけた戦いを繰り広げているが、6人のスタッフを引き抜いたことで、その戦いはコース外まで波及しているようだ。しかし、クリスチャン・ホーナーは「人は働きたいところで働くものだ」と語る。「結局のところ、望んでいない場所で強制的に働かせることはできない」「もし、我々が魅力的な場所であり、人々がそのレーシング・スピリットを見て、その一部になりたいと思ってくれる人がいるなら、彼らは旅に出るだろう」