レッドブル・ホンダF1の決勝レースは、メルセデスのルイス・ハミルトンを早期にピットインさせられるかどうかが鍵を握るレースになる。63周で行われるF1エミリア・ロマーニャGPの決勝レースは、戦略的には1ストップレースになることが濃厚だ。イモラの狭いコースはオーバーテイクが難しく、さらにピットストップのタイムロスは30秒近くあるため、2ストップは不利になる。
決勝は、ルイス・ハミルトンがポールポジション、2番グリッドにセルジオ・ペレス、3番グリッドにマックス・フェルスタッペン、4番グリッドにシャルル・ルクレールという並びになる。このうち、奇数グリッドの2台がミディアム、偶数グリッドの2台がソフトというスタートタイヤになる。ダーティサイドのペレスは不利だ。タイヤの摩耗は低く、少なくともソフトで30周、ミディアムで35周は走れる。レッドブル・ホンダF1の成功の鍵は、ルイス・ハミルトンをいかに早くにピットストップに追い込み、ソフトでの第2スティントを長くできるかにある。2チームとそれ以下のレースペースの差は大きく3台の戦いになることは必須だ。今回、バルテリ・ボッタスが8番手と後方からのスタートとなり、ルイス・ハミルトンとメルセデスの2台という構図となった。理想はスタートでレッドブルの2台が前に出て、ハミルトンにアンダーカットを仕掛けさせることだ。もしペレスが先頭にいればカバーでき、フェルスタッペンがクリーンエアでプッシュしてからタイヤ交換することができる。仮にハミルトンがリードを維持しても、ソフトのペレスがアンダーカットを仕掛けることにリスクはない。また、5番グリッドのピエール・ガスリーも役割を果たすことになるかもしれない。まずはシャルル・ルクレールの前に出て上位争いを邪魔させず、ボッタスの追撃をブロックすることが役目となる。4番手を走行していれば、上位3台にトラブルが起こった場合、表彰台のチャンスが転がり込んでくる可能性もある。メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフも「2人のレッドブルが後ろにいるだけでなく、ペレスはソフトタイヤからスタートするので、彼らは2つの異なる戦略を実行できる。それは彼らにとって大きな利点だ」と認める。レッドブルF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも「両方のドライバーが代替戦略を立てており、明日は可能な限り最高の結果をもたらすために今夜取り組むオプションがいくつかある」と戦略面で有利に立っていることを示唆している。だが、昨年はクラッシュによるセーフティカーが明暗を分けたレースでもある。まずはクリーンなスタートを切り、適切なタイミングでピットインできるかが重要なレースとなる。
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