レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、フェラーリのF1エンジンの合法性に関するスキャンダルへのFIA(国際自動車連盟)の回答期限はまもなく終了に迫っていることを明らかにした。非フェラーリ系の7チームが、FIAが2019年のF1エンジンについてフェラーリと“秘密の和解”に達したことを発表したことに怒り、内容をすべて開示できない場合は法的措置をも辞さない意思を声明で伝えた。
しかし、FIAはフェラーリのF1エンジンの合法性に疑いはあったものの、“違反の明確な証拠を出せない”ことを理由に、2者の間で和解合意を結ぶことにしたと説明。和解契約の機密性は司法規律に従って決定されたとして内容を開示することを拒否した。ヘルムート・マルコは、FIAの回答はチームにとって受け入れられることものではないと述べた。「これまでのところ、FIA世界評議会からの1件の手紙は不十分だった」とヘルムート・マルコは Speed Week に語った。「我々の手紙の中で一定の期限を設けており、FIAはそれに応じて対応するよう求められている。その後、話を進めることができる」「しかし、チームとしては、不規則性が検出された後、このようなことが起こることを受け入れることはできない。我々の締め切りは明日期限が切れる」実際、共同声明で7チームは法的措置を可能性を示しており、ヘルムート・マルコはF1チームはFIAに改めて手紙を書いたと語る。「まず、フェラーリで見つかったものを詳細に知りたい。なぜなら、不規則性が見つかったことが明確に表現されているからだ」とヘルムート・マルコは語る。「この情報が得られた場合にのみ、次のステップをアドバイスできる。スポーツの精神において、FIAはフェラーリとの合意の内容を発表する義務があると考えている」ヘルムート・マルコは、F1チーム側がフェラーリの規制違反の疑いよりも、FIAの論争に対する反応により動揺していることを明らかにした。「我々の主張は別のチームに向けられたものではなく、F1の技術的管理とFIAによる不正への対処方法に向けられている」とヘルムート・マルコは述べた。「マクラーレンは、スパイ事件の後2007年に失格となり、1億ドルの罰金を支払わなければならなかったことを思い出してほしい」元F1ドライバーのロバート・ドーンボスもフェラーリ・スキャンダルについてコメントした。「もし私がチームのボスだったら、FIAに『わからないことがわかったら、エンジンを送ってください。我々のエンジニアに見てもらいましょう』という手紙を送っていたdだろう」とロバート・ドーンボスは Ziggo Sport にコメント。「何かが正しくないのは明らかだからね」