レッドブルのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、2020年のF1世界選手権はハイブリッド時代で最も拮抗した戦いになると考えているが、2021年の大幅な変革が迫っていることを考えれば、それは“皮肉”だと感じていると語る。2014年にF1が現在のエンジンパッケージを導入して以来、メルセデスがすべての選手権を制しており、2017年に空力ルールの大幅な変更が適用されてもその優位性は変わらなかった。
フェラーリはその期間中に散発的にタイトルに挑戦することができたが、その前の時代にタイトルを4連覇していたレッドブルは、時折レースで勝利を手にすることしかできなかった。しかし、今年は新しいエンジンパートナーであるホンダとともにレッドブルは進歩を示し、フェラーリは後半戦にペース面でベンチマークとなった。クリスチャン・ホーナーは、2020年シーズンは競争レベルに高い期待を抱いているが、2021年のレギュレーション変更によってせっかく拮抗した実力差が再びリセットされてしまうことを恐れていると語る。「メルセデスはこのような支配的な期間を過ごしてきた。6回目のワールドチャンピオンという驚異的な業績を残したルイスを祝福したい」とクリスチャン・ホーナーは語る。「彼らはベンチマークであり、グリッドは少し拮抗しているように感じる。通常、レギュレーションの変更はそれをバラバラにする。皮肉なことに、2020年は、2021年にすべてが変わる前に、3チーム間の戦いで最も拮抗した年になるかもしれない」レッドブル・ホンダは、夏休み前のオーストリアGPとドイツGPで優勝した後、メルセデスとフェラーリから少し後退した。しかし、クリスチャン・ホーナーは、チームとしては全体的に力強く2019年を終わらせられると考えており、強い勢いを冬の間ずっと維持しなければならないと考えている。「今年は常に新しいエンジンパートナーとの過渡期になると思っていた。ホンダがパフォーマンスに関して今年達成したすべての進歩について心から称賛しなければならない」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「我々は一年を通して順調に進歩しており、2回の勝利を収めている。2度ポールを達成したが、ポールからスタートしたのは一回だけだった。それに我々は今年いくつかのレースで優勝候補だった」「モナコでは非常に競争力があった。ハンガリーも同様にレースで勝つ可能性があった。米国でも再び競争力があった。だから、我々正しい軌道に乗っている。冬に勢いを持ち、来年の初めに持ち込むことが重要だ」