レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、同社のジュニアプログラムに信頼を置いており、今後、トップチームに空席がない場合には、2018年のカルロス・サインツのようにローン移籍を使用していくという方針を明確化した。マックス・フェルスタッペンがレッドブルの階級を急速に上昇し、ダニエル・リカルドも残留するため、トロ・ロッソで行き詰まりを感じていたカルロス・サインツは2018年にルノーにローン移籍に出された。
マックス・フェルスタッペンは2020年末までレッドブルとの契約を更新し、チームは来シーズン以降もダニエル・リカルドの残留を切望していることもあり、今後、レッドブルのジュニアドライバーはカルロス・サインツと似たような状況に陥ること懸念が高まっている。だが、クリスチャン・ホーナーは、レッドブルのジュニアプログラムは機能していると自信を持っており、懸念は抱いていないと語る。「レッドブルは13~14歳のカートドライバーに投資をするほど若くなっている。F4には刺激的な才能がいるし、若い才能への投資は継続していく」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「我々の若手ドライバーのひとり(ダニエル・ティックタム)はマカオGPで優勝しているし、ジュニアプログラムはうまく機能している。だが、レッドブル・レーシングに空席がないとしても、ドライバーは自分のキャリアを進める機会を得ることはできる。他チームが彼らを起用できるようにすることは我々にとって不利益ではない」トロ・ロッソのドライバーを務めるピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーに関しても、クリスチャン・ホーナーはレッドブルの若手育成ポリシーを継続させるためにローン移籍させる可能性があることを繰り返した。「状況が発展しても彼らはトロ・ロッソに留まることができる。カルロス・サインツにしたように他チームが彼らを利用するようにすることもできる。我々にとって重要なのは、選択肢があり、才能や若手に投資することだ」レッドブルのジュニアドライバーであるダニエル・ティックタムは、McLaren BRDC Awardを受賞し、ライバルチームであるマクラーレンのF1マシンを走行し、シミュレーターでテストをするという面白い立場にいる。一方でレッドブルのジュニアプログラムは冷酷なことで知られており、今年のダニール・クビアトを始め、過去にはジャン・エリック・ベルニュやハイメ・アルグエルスアリ、ヴィタントニオ・リウッツィやスコット・スピードらが成功を収められず放出されている。今年、トロ・ロッソでF1デビューを果たしたブレンドン・ハートレーも過去にプログラムを外されている。