ポルシェは、919ハイブリッドで参戦する2016年のFIA世界耐久選手権(WEC)のレギュラードライバーがティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー組、ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リープ組となることを発表。2組のトリオの組み合わせは3年連続となる。またポルシェは、コストの効率化のためVWグループの姉妹会社であるアウディとともに2016年のWECおよびル・マン24時間に今年度の3台ではなく2台体制で参戦することに合意した。
フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)「勝者に変化の必要はないという言葉の通りです。両方のトリオは素晴らしいパフォーマンスをトラックで見せています。彼らはLMP1プログラムが始まった時から同じ時間を過ごし、919ハイブリッドの開発にも多大な貢献をしています。我々はトップドライバーである6名の誇りに思い2016年のWECおよびル・マン24時間で共に戦えることを嬉しく思います」アンドレア・ザイドル (チーム監督)「ドライバーとも話していましたが、私たちはお互いを信頼しあい、心を許せるチームとして順調に進化しています。ドライバーたちの活躍を抜きにして、ポルシェは2015シーズンにおいてこれほどの成績を残すことはできませんでした。チームワークという観点では、最終戦でベルンハルト/ハートレー/ウェバー組がドライバーズタイトルを獲得するため、デュマ/ジャニ/リープ組が挙げた勝利が思い浮かびます。これによりWECでチャンピオンになるためには2組の強力なトリオが必要だということを改めて証明しました。今後も、チームを継続および強化していきます」。WECのトップカテゴリーに復帰して2シーズン目でポルシェ ワークスチームは、栄光あるル・マン24時間でのワン・ツー・フィニッシュおよび1986年以来のマニュファクチュアラーズタイトルを獲得した。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組は、4つの6時間レース(ニュルブルクリンク、オースティン、富士、上海)で優勝、166ポイントでドライバーズタイトルを獲得しました。919ハイブリッドは全8戦すべての予選でポールポジションおよび2番グリッドを得ている。ベルンハルト/ハートレー/ウェバー組は5回、デュマ/ジャニ/リープ組は3回ポールポジションからスタートを切った。史上まれにみる複雑な919ハイブリッドは、これまで存在したレーシングカーの単なる模倣ではなくアイデアの集合体として生まれてきた。ハイブリッドシステムは、市販車でも採用されているターボエンジンによるライトサイジングから生まれた2リッターの直噴4気筒エンジンと、前輪のブレーキおよび排気熱による回生エネルギーを貯蔵するため最先端リチウムイオンバッテリーから成っている。WECにおいても特徴的な排気熱を利用した回生システムは、加速時にもエネルギーを発電し、919ハイブリッドはシステム全体でおよそ1,000PSを発生。これらの技術はミッションEの800Vテクノロジーなど、すでにロードゴーイングスポーツカーの開発にも活用されている。
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